今回は、大学受験用の英作文のおすすめ参考書・例文集の
「ドラゴンイングリッシュ基本英文100」竹岡広信 著
を紹介します。これは大学受験生に限らず、英語を勉強する人ほぼ全てにおすすめ出来る例文集ですね。特に、高校レベルの英作文が出来るようになりたい人はぜひやりましょう。
ドラゴンイングリッシュ基本英文100の特徴・おすすめな点
- 英作文に必要なエッセンスが100文に凝縮されている
- 時制と論理に重点を置いているので、英作文に必要な論理思考が身につく
- 丁寧な解説により英語的発想が身につく
- 日本人の英語学習者が無理なく書ける表現に絞っているので覚えやすく使いやすい
- 英米人によるネイティブチェックにより、英語として不自然なものは排除してある
- リスニング用英語音声CD付き
主な特徴はこのようなものです。ひとつずつみていきましょう。
英作文に必要なエッセンスが100の例文に凝縮されている
英作文用の例文集は大体が300~500くらいの例文が載っているものが多いですが、ドラゴンイングリッシュ基本英文100は、タイトルの通り100文だけです。
「少ないなぁ、これだけで大丈夫か?」と思いますよね。
ところが、これがよく出来ていて、英作文に必要なものはしっかりと過不足なく組み込まれています。さすが「英作文の鬼」と言われる竹岡広信先生の代表作ですね。100文の中にぎゅっと大事なことが詰まっているため、一つ一つの英文は他の一般的な例文集(300~500文程度収録)に比べると長めです。英作文の基礎はこの本の英文を勉強することで固めることが出来ます。
私がこのサイトで1冊目の瞬間英作文用の教材としておすすめしている「毎日の英文法」と同じで、「この本には1つも無駄な英文が載っていません」したがって、安心して全100英文を日本語から英語に直せるように勉強して下さい。
英単語やイディオム、英文法語法の勉強がちゃんと出来ている人なら、この本の例文をしっかりと覚えるだけでもかなり英作文が出来るようになると思います。大学受験のちょっとした英作文なら、この本にプラスして過去問をやればそこまで困らないと思います。
英作文が重要な大学を受ける人や、英作文をもった勉強したい人は同じ著者の「CD2枚付 決定版 竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本」や、小倉弘 先生の「例解 和文英訳教本 (文法矯正編) –英文表現力を豊かにする」(和文英訳教本シリーズ)などもやることをおすすめします。
例文の丁寧な解説により、英作文に必須の英語的発想が身につく
「これ本当に英作文用の例文集か?」というくらい解説が丁寧です。どれくらい解説が豊富かというと、
「各ページ3分の2は全部解説」です。
左ページの上3分の1に日本語文、右ページ上3分の1に英文、あとの左右のページ下3分の2は全部解説です。英作文用の例文集じゃなく、参考書と言っていいレベルの解説の多さです。時制と論理をしつこくしつこく練習していきますので、英文を作るのに必要な論理思考が少しずつ身につきます。「時制は分かるけど論理?」という人のために、例を1つ。
例えば、「携帯電話は役に立ちます。なぜなら好きな時に友達と話せるからです」という内容の英文を作るとき、
論理があまい例:Cell phones are useful, because you can talk with a friend whenever you want to.
論理がしっかりした例:Cell phones are useful, because they enable you to talk with a friend whenever you want to.
引用元:竹岡広信「ドラゴンイングリッシュ基本英文100」
上のような英文をつい書いてしまいがちです。
上と下の英文を比べると、下の方がより論理的な繋がりになってますよね。こういうことも豊富な解説を通して勉強できます。
実際に話したり、英文を書いたりする時でも、「論理的でない英文」は相手からすると「この人何いってんだ?」となってしまう可能性があるので気をつけたいところですね。あまりにもひどい場合は、それ以降はまともに相手をしてもらえない可能性すらあります。「文法的には間違ってないけど、何が言いたいのか分からない英文」にならないよう、普段から意識して勉強しましょう。
また、「他の言い方で考える」ということもたくさん練習します。
例えば、「予習をする」という日本語をパッと英語でなんて言えばいいか思いつきますか?
これは「準備する」と考えて「 prepare 」を使います。このような日本語→日本語の言い換えというか、「他の言い方では?英語ではどういうのが良いか?」と考えてみることはとても大切なのですが、それに慣れることが出来ると思います。
日本人の英語学習者が無理なく書ける表現に絞っているので覚えやすく使いやすい
「いかにも表現が上手いネイティブ!」みたいな気の利いた表現をこの学習段階で覚える必要はないと思います。竹岡広信先生も同じ考えのようで、表現は英語学習者でも書けるものになっています。
まずは「ちゃんと意味が通じ、かつ自然な普通の英語」が自由に使えるレベルを目指しましょう。
英米人によるネイティブチェックにより、英語として不自然な表現は排除してある
これは竹岡広信先生が英作文系の参考書類を書くにあたって、かなりこだわっている点ですね。収録例文の英語表現の自然さについては安心して大丈夫でしょう。
「これ本当に使うんだろうか?不自然な英語じゃないかな?」という余計な不安を感じずに覚えていって下さい。
英作文用例文の英語音声CD付きでリスニングなどの練習も
日本語→英語(男性)→英語(女性)の音声がついています。音声スピードは普通ですかね。大学受験生にとってちょうど良い速さだと思います。
音声があれば本がなくても練習出来ますので便利です。
タイトルの通り収録は100英文なのですが、なぜか99トラックです。99番目と100番目の英文が99トラック目にまとめられています。何で?(笑)
英作文用例文集 巻末の英文リストが使える
本の最後に、基本英文の100文の英文と日本文の例文リストページがあります。7ページに100文全部が収録されていますので、両面印刷でコピーすれば、2枚の紙で持ち運ぶことができます。コンパクトな英作文用例文集として使えます。
復習段階や、「解説はもういらないな」となった段階で、本ではなくこちらをメインにして日→英の練習をすると良いでしょう。コピーしたものをトイレなどに置いておいたり、鞄に常に入れておくのもアリです。
ドラゴンイングリッシュ基本英文100の使い方・覚え方
- まず日本語文を読んで自分に言えそうか、書けそうか考える
- 英文を読んで答え合わせ
- 解説を読む。分からない単語や文法語法は辞書・文法書などで調べる
- CDの音声を聞いて発音を確認
- CDを真似て何度も英文を見ながら音読する
- 日本語から英語に出来るまで練習する
- 次の英文へ進み、1~7をくり返し
英作文が目的の人は、最後に書けるかどうかまで確認しましょう。英単語のつづりは意外と簡単な単語でも間違えたりするので注意が必要です。英文や解説で出てきた英文法などで分からないものは総合英語や文法書で調べましょう。
ドラゴンイングリッシュ基本英文100を使う時の注意
- 高校レベルの英文法の勉強をひと通り終わらせる
- 何も考えずに英文だけを丸暗記しない
- 読んで分かるのは当たり前、日本語からすぐに英文に直せるまでやる
- CDの音声で必ず発音を確認する
最後に
今回は、英作文におすすめの竹岡広信先生の『ドラゴンイングリッシュ基本英文100』を紹介しました。これは英作文用の例文100に大切なことが凝縮されている学習効率の高い本なので、大学受験生はもちろん社会人や大学生の英語を勉強している人は是非やってみて下さい。
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