今回は、TOEIC対策として超定番の単語集
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
TEX加藤先生の通称『金フレ』について紹介します。TOEIC対策の最初の1冊はこの本がおすすめです。
『TOEIC L&R 出る単特急 金のフレーズ (金フレ)』の特徴・おすすめな点
本の構成
- 約270ページ
- 左ページにTOEIC頻出フレーズ(頭文字ヒントありの英単語穴埋め式)とその日本語訳
- 右ページにフレーズに使われた英単語(穴埋めの答え)とその発音記号、日本語訳、その他解説と類義語等の紹介
- 無料のダウンロード音声
著者のTEX加藤先生は、「この人よりTOEICを知り尽くしてる人はいるのだろうか?」というくらいTOEICを研究されています。そのTEX加藤先生が毎回ご自身でTOEICを受験することなどで長年積み重ねてきたデータの集大成といえるものが、この『金フレ』だと思います。
『金のフレーズ』収録英単語数
メインの英単語集部分には
- 600点レベルの400語
- 730点レベルの300語
- 860点レベルの200語
- 990点レベルの100語
上記の4つのレベルで合計1000語のTOEIC頻出英単語が収録されています。どれも本当によく出てくる英単語なので、最終的には全て覚えるのを目標にしましょう。レベルはあくまで目安として考えておけば良いです。
さらに、Supplement、Short breakとして
- パート1で頻出の重要語100語
- 94の部署・職業名(「人事部」「管理部」や、「学芸員」「受付」など)
- 40の前置詞・接続詞・接続副詞(”insofar as”など)
- 88の多義語(”post”の「柱・郵便以外の意味」など)
- 120の定型表現(「先着順で」「徒歩圏内」など)
- 32のTOEICに出る注意すべき日常単語(「掃除機」「食器棚」「充電池」など)
これらの英単語や表現も収録されています。こちらは穴埋め問題形式ではなく、まとめの一覧表のような形になっています。
特に部署・職業名、多義語などは、これまでビジネス英語とは無縁だった人には馴染みがないと思いますので、TOEICの勉強を始めた初期に確認して早めに慣れておくのをおすすめしておきます。
TOEICでよく出るフレーズに大量に触れることができる
TOEICによく出てくる英単語を、TOEICによく出てくる形で覚えることが出来ますので、かなり効率よく学習することが可能です。
例えば、
アンケートを行う
c—— a survey
これを即答出来るでしょうか?答えは”conduct”なのですが、これはTOEICでは超定番問題です。conductという単語自体を知っている方は多いと思いますが、実際にTOEICに出てくる形で聞かれると意外と答えられなかったりします。『金フレ』ではこんなふうに、「TOEICに出てくる形」でたくさんのフレーズを覚えることが出来ます。
すでに大学受験の勉強などで基礎英単語などをしっかりと学んでいる人は、まずこの『金フレ』でTOEICで扱う英語はどんなものかを把握してしまうのが手っ取り早いでしょう。TOEICで主に扱うビジネス英語は、大学受験や英検の英語とは結構違いますので慣れる必要があります。
定番の大学受験用英単語集『システム英単語』のミニマルフレーズと同じく、英文全体ではなくフレーズ単位で収録されている単語も多いので、TOEICでよく出てくる形を効率よく頭に入れていくことができます。短いフレーズなので、電車やちょっとした空き時間などでも勉強しやすいです。
関連記事:瞬間英作文 効果抜群のおすすめ教材、英会話例文集「毎日の英文法」ジェームス M. バーダマン の特徴・使い方!
「TOEICあるある」の予備知識
『金フレ』の右ページの解説部分では、TEX加藤先生による「TOEICあるある」の解説もたくさん載っています。これはTOEICに精通している著者ならではのものですね。
例えば、「TOEICでは飛行機の遅延でお詫びにクーポンが配られる」「博物館や美術館のガイド付きツアーが頻繁に行われる」など、TOEICでよくある話の展開にも触れられています。
こういった情報は英語力自体のアップとは関係ありませんが、TOEICの対策の1つとしては有効です。特にTOEIC初心者の方はこういった予備知識を事前に仕入れておくことで、問題の展開をある程度予測できたり、役に立つことも多くあるのではないかと思います。だいたい話のパターンは決まっていますからね。
『TOEIC L&R 出る単特急 金のフレーズ (金フレ)』の使い方と注意点
『金のフレーズ』の使い方
基本的に本編の「○○点レベル」の部分は「左ページの穴埋め問題が解けるか確認→右ページで答え合わせ&解説の読み込み」という感じで順番に覚えていけばOKです。分からなければすぐ右ページを見てください。ダウンロード音声で発音の確認も忘れずに。
200語ずつくらいで区切って、何周かしてだいたい覚えたら次の200語…という感じで進めていくのがおすすめです。最後までいったら覚えていない英単語に付箋を貼るなり、ノートやスマホ・PCでメモするなりピックアップして集中的に覚えてしまいましょう。
まずは自分の知らなかった英単語とその使い方をしっかりと覚えて、左ページのTOEICフレーズの穴埋めの答えを正解できるようになることを目標にしてください。
個人的には、「Supplement」と「Short breakのTOEICに出る注意すべき日常単語」の部分は上記の「○○点レベル」の英単語と同時進行で覚えていくことをおすすめします。これらの単語に十分に慣れているかどうかは、本番の読解スピードなどにも直結します。
また、多義語は問題でモロに問われるところなので、完璧に覚えておきたいところですね。
『金のフレーズ』の注意点
この単語集は「500点レベル以上の英語学習者」が対象となっています。なので、高校基礎単語などは網羅されていません。高校レベルの英単語集(『シス単』など)で知らない英単語がたくさんあるレベルの人は、先に高校までの英語の基礎をやり直しましょう。急がば回れです。大学受験が終わった高校生などは即取り組めると思います。
システム英単語(シス単)の具体的な特徴、使い方は以下の記事で詳しく説明しています。
関連記事:「システム英単語(シス単)」大学受験英語はもちろん、TOEIC対策の基礎固めにもおすすめの英単語集の特徴、覚え方!
『TOEIC L&R 出る単特急 金のフレーズ (金フレ)』の次にやる参考書は?
『公式 TOEIC Listening & Reading 問題集』も必ずやるようにしましょう。
金のフレーズを覚えるだけでもかなりTOEICの英語には慣れることができますが、やはり実際に200問を解いてみることは大切です。TOEICのリスニング・リーディングのレベルや量を把握しましょう。
また、公式問題集はTOEIC本番と同じスピーカーの英語音声でリスニング練習ができるのが大きなメリットです。やはり聞き慣れた声かどうかというのは重要です。
関連記事:TOEIC公式問題集『公式 TOEIC Listening & Reading 問題集』で効率よく対策!点数アップにはこれが一番おすすめです。
最後に
この記事で紹介した『金のフレーズ』1冊で、TOEICに出てくる英単語や表現のかなりの部分がカバーできます。この本をやればTOEICの英語がどのようなものか、どういう話題が問題として出てくるのかなどがひと通り分かると思います。
「高校までの英語と金フレ・TOEIC公式問題集」でTOEIC700や800はもちろん、900点以上も十分狙えます。市販の模試やパート別の問題集を片っ端からやる必要は基本的にはないと思ってもらってOKです。
パート別のTOEIC対策の問題集は、どうしても苦手なパートがあるなど、自分の弱点が正確に把握できる段階になってから補助的に使うのがおすすめです。
まずはこの記事で紹介した『金のフレーズ』と『TOEIC公式問題集』でTOEIC対策を始めて、効率よくスコアをあげていきましょう。