高校生や 大学生、社会人など、留学を考えてる方もいると思います。私は英語講師ですので留学の準備の相談もけっこう受けるのですが、
- とりあえず留学行けば英語できるようになるよね?
- 留学するにはどのくらいの英語力があればいい?今の自分の英語力で大丈夫?
- そのレベルに達するにはどんな勉強をすればいい?
この3つの質問が多いですね。
今回は、留学準備について私の考えを紹介します。
「英語はとりあえず留学すれば何とかなる」は幻想
この場合の「何とかなる」というのは「現在英語力が低い人が、準備せずに行っても英語力が飛躍的にアップして帰ってこれる」という意味です。そして、多くのケースでは、何とかなりません。
日本でできる準備は可能な限りしてからいきましょう。
簡単に言うと、留学に行くまでに出来る限り英語力を上げておくということです。
「行ったらどうせ英語しか使わない環境なんだから、行ってからで十分でしょ」と思ってた人は、留学の効果を最大限のものにしたいなら考えなおして下さい。
まともな準備をしてから留学する場合と、何も準備せず留学する場合では留学での英語力の伸びが全然違います。
準備による留学後の英語力の伸びの違い
やはりしっかりと日本にいる間に準備してから行った人、そしてある程度の期間行ってる人がグンと英語力を上げて帰ってきていると思います。 もちろん向こうでの過ごし方の姿勢にもよりますが「別人」みたいになって帰ってくる人も多いです。
「英語?そんなもん留学すりゃイッパツでしょ」みたいな感じで旅立った人は、正直なところ
「1年行ってこれかぁ・・・」と感じることも多いです。
向こうでやったことを聞くと「それ日本で出来るじゃん…」ってことに力入れてることも多いです。本人も「楽しかったけど、もうちょっと日本で英語やっときゃよかったかな(笑)」と言う場合が結構あります。
せっかく留学に行くのですから、英語で不自由さを感じることをできるだけ減らしして、向こうでしか経験出来ないことに全力で取り組めるようにしたいですね。
留学の種類やどこにどのくらいの期間行くかにもよりますが、留学するのには結構なお金もかかります。お金と時間を出来る限り無駄にしないような留学にしたいところです。
似たような話題を「英会話でも文法を勉強することが必要な理由」でも触れています。
留学前にどのくらいの英語のレベルまで準備していけばいいのか
今の英語力や目標にもよると思いますが、大体以下の条件を満たすのを目標にすればいいと思います。
- 発音の本を何か1冊しっかり仕上げている
- 英単語は最低でもDuo3.0や大学受験レベル、出来ればTOEFL単語集レベルまで覚えている状態
- 大学受験用の標準レベルの解釈の参考書に載っているような英文が分かる
- 大量の英文を読むことに抵抗がない。
- 中学英語の文法項目を使った瞬間英作文が出来るレベルは必須、高校の基本文法の例文まで自由に扱えるとなおよし
- 英検1級用かTOEFL用のライティング本を1冊
- 今まで取り組んだリスニング教材の1.25倍速に理解をしながらついていけるレベル。出来ればシャドーイング出来るレベルまでやりこむ。
- 自分のことについて、自分が話しそうなことについて事前に予想会話集を作って表現などを覚えている
- オンライン英会話などで毎日少しでも英語を聞く、話す環境を作る(英語を話すことに抵抗がない)
関連記事:「英語初心者から出来る、全ての英語学習者に軸にしてほしいおすすめの英語・英会話勉強法など」
個人的にはこの条件を満たしていれば、苦労や失敗、恥をかきつつも最初からガンガン英語を積極的に使っていけるんじゃないかなと思います。(これ全部やるまで留学には行くな、というわけではありませんよ)
それで1年がむしゃらにやれば色んな活動で相乗効果が出て、雪だるま式に英語が上達していくと思います。
一方「発音なんてまともに練習したことない、単語は高校基礎レベルからあやしい、中学1年レベルの瞬間英作文からもうきつい」みたいな人がいきなり飛び込んで1年過ごすのとでは結果に大きく差が開くのは普通かなと思います。
時間がないなど、人それぞれの事情はもちろんあるでしょうが、貴重な留学の機会をただの長期海外旅行にしないように出来る限り準備をしていきましょう。
瞬間英作文については、「瞬間英作文とは?効果を上げる教材と使い方」
TOEFLは?IELTSは?留学に英検、TOEICは?
留学準備 TOEFL、IELTSの勉強がおすすめ
留学の準備としては最適だと思います。要求されているスコアがある場合はそれに向けて全力を注ぎましょう。足りない場合でも現地で語学学校へ行けば許して貰える場合もありますが、やはり基準はクリアしてから現地入りしたいですよね。
現在の実力や、どんな種類の留学をするのかにもよりますが、とりあえずはTOEFLiBTだと80以上、IELTSだと6.0あたりを目標にするといいと思います。
これはさっきの1~8の条件を大体満たした上で、それぞれの試験の対策本に取り組めば余裕で達成できるレベルだと思います。いつになるかは分かりませんが、これらの試験についても記事を書いていく予定です。
英検1級
単純に英語の学習の一環として受けても良いと思います。
しかしTOEFLやIELTSで目標点を取れていなかったり、資金に余裕があれば(ほんと受験料高いですよね…)そちらの勉強をするのがおすすめです。取っておきたいなら帰ってきてから取ればOKです。
TOEIC
TOEICは、留学前の準備としては、特に受けろと言われたりしてない限り不要だと思います。 帰ってから公式問題集などで対策した後に受験して、ぱっと高得点を取ってしまいましょう。
そこまで気合いれて留学準備するのはしんどい。もっと軽めの内容の準備はないの?
出来れば、今までに紹介した感じで十分に準備するのがおすすめですが、「さすがにそんなにやってられんわ…」という人もいるかと思います。
そういう人は、
- このサイトで英語を勉強するなら、まずやることをおすすめしている「基本セット」
- 簡単な英語で書かれたものでいいので、「大量の英文を読むことに慣れる」
- おすすめの瞬間英作文教材「毎日の英文法」などを使った瞬間英作文トレーニングとオンライン英会話
この3つは最低限の準備としてやっておくことをおすすめします。
ある程度、準備が進んできたなという段階で、一度オンライン英会話の無料体験レッスンで腕試しをしてみるのがおすすめです。やはり一人での練習と、実際の英会話では緊張感や求められる瞬発力などが違いますのでとても勉強になります。
英会話は「表現などのインプット→実際に使う→言えなかった・間違えたことを調べたり教えてもらって修正する」のくり返しでどんどん上手くなりますので、なるべく早く実践の場は作るようにしたいですね。
最後に
今回は、個人的に留学する前にこれくらいあれば充実した留学生活を送り、英語力を飛躍的にアップ出来るんじゃないかな?と思っていることを紹介させてもらいました。
人によっては、「そんなにやる必要ない」とか「もっとやらないとダメ!」と色々な意見があると思いますが、私の意見はこのような感じです。もちろんもっと出来るならやった方が良いのは間違いないですが…。
自分で納得出来るような準備をして、貴重な留学の機会を最大限に活かしましょう。
もう少しライトな留学準備はこちらの記事をどうぞ:留学に行く前にやること・準備は?最低限やっておきたい英語の勉強を紹介します