英文法の難しい単元や、苦手な人が多い文法項目を解説する「英文法の苦手を克服」シリーズ。今回は
助動詞の単元を勉強する時に出てくる、
- would
- used to
の違いと使い分け・使い方を解説します。「たしか過去の習慣とか状態を表すんだったよなぁ…でも違いってあるんだっけ?」と、あやふやに覚えている人も多いところなので、しっかりとマスターしましょう。
助動詞 would 過去の習慣
I would often go fishing with my father when I was a child.
私は子どものころ、よく父と釣りに行ったものだった。
would +動詞の原形の形で「以前はよく~したものだ」という過去の習慣を表すことが出来ます。
would という助動詞は過去のことを表すだけでなく仮定法でも使われますので、(明らかに過去の話だと文脈で分かる場合を除き)上記の例文でいう「 when I was a child 」のような過去の意味を表す句や節をともなうことが多いです。often や usually などの副詞をともなうことも多いです。
また、次に解説する「 used to 」と違って、would は
- 「今どうなのか」という過去との対比のニュアンスはありません。
- 基本的には過去の状態は表さない。
(例)Back then, the whites would generally live on the south side of town, and the blacks would generally live on the north side.『実践ロイヤル英文法』
この記事では軽く触れる程度にしますが、このあたりの話は実践ロイヤル英文法にもう少し詳しく書いてありますので、興味のある方はチェックしてみて下さい。
助動詞 used to 過去の習慣・状態
助動詞 used to は過去の習慣(以前は~したものだった)・状態(以前は~だった)を表します。
どちらの場合も、過去との対比で「今はそうではない、今は違う」という意味が強調されています。
過去の習慣を表す used to + 動作動詞(以前は~したものだった)
I used to live in Tokyo.
私は以前は東京に住んでいた。(今は住んでいない)
used to +動作動詞の形で「以前は~したものだった」というように、would と同じく過去の習慣を表すことが出来ます。ただし、would とは違い「今はそうではない」という意味が強調されていることに注意して下さい。
(例)I used to live in Tokyo for five years. ←これはダメです。期間を言いたい場合は普通に ” I lived in ~ “と動詞の過去形で表しましょう。
過去の状態を表す used to + 状態動詞 (以前は~だった)
There used to be a big tree here.
以前ここに大きな木があった。(今はない)
used to +状態動詞の形で、「以前は~だった」というように、 would と違って過去の状態を表すことも出来ます。
(例)Did you use to smoke?
would と used to の違いまとめ
- wouldは基本的には過去の状態は表せないが、used to は表すことが出来る。
- used to は「今は違うけど」という過去との対比のニュアンスを強調する。
大きな違いはこの2点です。
最後に
助動詞 would と used to の違いや使い分けについて解説してきました。ちょっとややこしいところもあったかもしれませんが、例文を音読したり、自分でも英文を作ったりしてたくさん練習してみてください。
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英語をたくさん読んだり聞いたりして実際に使われている英文に出会うことも大切です。
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Kindle版の英文法書を使うと疑問点などを調べる時にかなり便利です。効率よく英語学習を進めることが出来ると思いますので、1冊は持っておいて損はないでしょう。
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