英語を勉強している皆さんは、普段から英単語集や英単語リストを使ったりして英語の語彙を増やそうと努力しているかと思います。
しかし、中には
「英単語集を使っての暗記にはうんざり・・・」
こう感じている人も結構いるかもしれません。そんな人は、一度息抜きも兼ねて英単語の語源について少し勉強してみると良いかもしれませんね。今までゴリ押しで覚えてきた英単語の成り立ちなどが分かると、英単語学習も少しは楽になるはずです。気分転換にもなります。
この記事では、「英単語の語源の勉強を少しやってみようかな?」という人におすすめの
「英単語の語源図鑑 清水建二、すずきひろし著」を紹介します。シンプルな作り、豊富なイラストなど工夫されていて、気軽に楽しく読める本になっています。
日本テレビの「ヒルナンデス!」でも紹介されたようで、Amazon でもかなり売れてるみたいです。英語学習書が注目されるのはなんか嬉しいですね(笑)ちなみに、私は kindle 版を購入しました。
英単語の語源学習について
そもそも「語源学習とは何だ?」という人もいると思うので、簡単に説明をしておきます。
本当に簡単に言うと、「英単語を接頭辞・接尾辞・語根というパーツで考えて理解・暗記する学習」です。少し漢字に似てますかね。
接頭辞 ex- (外へ)、と語根 -tract(引く)を合体させて extract (引き出す、抽出する)といった具合です。
これに -ion(~すること)という名詞化する働きがある接尾辞をくっつけると extraction (抽出)という名詞になります。
こんな感じで、接頭辞・接尾辞・語根をたくさん覚えて、それを組み合わせればかなりの数の英単語の意味が分かるという便利なものになっています。(もちろん、語源学習にも注意点はあります)
大学受験用の単語集などでも載っているものがあるので、「あー、あれか」となった人もいるかもしれませんね。
語源を理解していると、日本語にすると同じような意味の英単語でも、より正確な意味を把握することが出来たりします。
例えば、語源図鑑にも例として挙げられていますが、survey と inspect の意味「調べる」の違いなどです。
他には、自分の知らない単語の意味を推測したりする時に役立つということもあるでしょう。(毎回、全ての未知語の意味を完璧に推測出来るというわけではないので注意してください)
英単語集や単語リストで新しく単語を覚える時の助けにもなってくれますね。
英単語の語源図鑑の特徴・おすすめな点
- 全288ページ、全12チャプター
- 1チャプターにつき1つ、または同じ種類の複数の接頭辞を学習
- 各チャプターの初めの2ページは「左ページに接頭辞の意味の説明、右ページに同じ接頭辞の英単語を6つ紹介」
- その次のページからチャプター終わりまでは、「左ページに同じ接頭辞を持つ単語の語根の説明、右ページに同じ語根の英単語を4つ紹介(発音記号、例文、関連語句付き)」
- 全103項目(チャプター毎に5項目~14項目)で、12グループの接頭辞、103の語根を学習できる
- 収録英単語数は約1000、高校標準くらいのレベルまでの単語なのでそこまで難しくない
- 豊富なイラストが理解を助けてくれて分かりやすい
- 大きなイラストと余白がしっかり取られているので、サクサクと読み進められる
- 全ての項目の左ページにある「語源メモ」で紹介される語源豆知識が面白い
- 索引は英単語のアルファベット順と、接頭辞ごとに整理したものの2種類用意されている
かなりゆとりのあるページ構成になっているので、本当にサクサクと読み進められます。ページ数も300ページないくらいですので、本を読むのが苦手な人や、英語が苦手な人でもすぐに全部読み終わると思います。
内容は本当に分かりやすいですし興味深い語源メモもあり、「英語の勉強!」という感じで気合を入れずとも、面白い読み物としても十分に使えると思います。
気軽に読めますし、語源学習は初めてという人には最適な本ではないでしょうか。
語源を初めて勉強する人にとっては、「へー、そうだったのか!確かにあの単語も、この単語も言われてみれば…!」みたいな気付きが何度もあると思います。今まで覚えにくくて困っていた英単語がスッと頭に入ってくるということもあるはずです。
あと、英単語に発音記号が付いているのが親切で良いですね。英語の発音記号は読めると便利なので、現時点で読めない人も、一度勉強してみることをおすすめします。
英単語の語源の学習は、個人的には英単語のイメージ学習などと同じで、普通の英単語暗記学習と併行して行うのが良いと思います。語源学習と普通の単語集をうまく使って勉強出来ると、とても効率よく語彙を増やすことが出来るでしょう。
今回紹介する「英単語の語源図鑑」のように分かりやすいイラストや説明なども全くなく、先生が Excel で表にまとめた自作プリントのようなものでした。
at- (~の方へ)、ex-(外に)みたいなのがひたすら羅列されていて、英単語の例が横にちょろっと書いてるだけの無機質なものでしたが、それでも「へー、良いもの手に入れたぞ!」と感動したものです。
私の場合は、「知らない単語を接頭辞接尾辞と語根から推測するため」というよりは、今まで覚えた英単語の語源理解による定着、記憶の強化や、覚えようとしている英単語の暗記補助という効果を期待して覚えました。効果はかなりあったと思います。
英単語の語源図鑑を読むのをおすすめする人
- 英単語の語源学習初心者の人
- 英単語のパーツごとに理解したい人
- 語源に興味があるけど、どの本を読めば良いか迷っていた人
- 英単語の基本イメージ学習が好きな人
- 英単語集や英単語リストでのゴリ押し暗記に少し疲れた人
- 少しでも英単語学習の助けになるものはないかと探していた人
- 何か面白い英語関連の読み物を探していた人
こう言っては身もふたもないのですが、正直なところ、
「語源についての本を1冊も読んだことがない人全員におすすめ」です(笑)。語源は知っておいて本当に損はないので。
英単語 語源学習の注意点
- 英語の語源を覚えるだけで満足しないようにする
- 語源を理解した上で、英単語集などを使った普通の英単語学習もする
- 実際に色々なジャンル・レベルの英文をたくさん読む(英語多読)
英単語やイディオムなどでのイメージ学習などでも陥りやすいのですが、語源でも「語源だけやれば英単語は全部OK」とはならないので注意して下さい。特に、英語多読は自分の英語の感覚を磨くのに必ず必要です。
色んな英語学習方法の良いところを取り入れて、効率的に英語学習を進めていきましょう。
関連記事:洋書初心者がペーパーバックを読めるようになる方法・中学英語からの最短ルート【英語多読】
最後に
今回紹介した「英単語の語源図鑑」は、これから語源を勉強してみようという人の最初の1冊にぴったりの本だと思います。英語の語源を勉強することは間違いなく自分の英単語力の強化に役立ちますので、是非読んでみて下さい。
しかし、英単語の基本イメージなどと一緒で、それだけやれば良いというものでもないのでバランスよく勉強していきたいですね。
「英語 前置詞の使い方おすすめ勉強法!本でイメージを理解するだけでは使いこなせない!」こちらの記事を参考にして下さい。