『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本 肘井学』をレビュー!社会人のやり直し英語にもおすすめ

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今回は、スタディサプリ講師の肘井学先生の『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本』を紹介します。


高校の英文法が1冊でしっかりわかる本

本のタイトルどおり、高校の英文法(単元によっては中学レベルから載っています)を1冊で効率よくおさらいできる参考書になっています。

高校生や大学受験生はもちろん、大学生や社会人の人のやり直し英語や英検・TOEICなどの英語資格試験、英語多読を始める前に手っ取り早くひと通り英文法を確認しておきたいという人などにもおすすめの本です。

ちなみに、肘井学先生は英文解釈の本も出版されています。「英文法はひと通りやったはずなのに、読みにくい英文に出会うことが多いな」と感じる人に効果的な本です。

関連記事:『肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本』のレビューと使い方【おすすめの英文解釈参考書】

目次

『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本』の特徴・おすすめな点

全162ページ、11パート(1パートあたり4~7項目の全59項目)

薄い本かつ、レイアウトが見やすい&紙面の使い方もゆったりしています。

「小中学生向けの参考書かな?」と思ってしまうような大きな文字の例文とイラストがどーんとページに配置され、その合間合間に数行の解説が入るという感じです。英文法の参考書というと小さな文字がびっしりで読むのが嫌になるというイメージがあるかもしれませんが、この本は良い意味でスカスカです。

イラストや図も豊富で、『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』と似た雰囲気の本となっています。こちらを使って中学英語を勉強した人は違和感なくスムーズに繋げることができると思います。

関連記事:『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』をレビュー!中学レベルの英文法参考書はこれ1択。瞬間英作文用の教材としてもおすすめです。

ページ数も少ないので、サクサクと読み進めることができます。あまりダラダラと長期間読むよりも数日~1週間くらいでひと通り読んでしまうのがおすすめ。

英文法項目が上手く厳選されて収録されている

『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本』は、どの英文法項目を載せて、何を載せないかの取捨選択がかなり上手くできている本だと思います。

あくまで高校英文法を1冊で学習するというコンセプトの参考書なので、be動詞が何か、疑問文の作り方などの中学英文法の基礎の基礎レベルは載っていません。付加疑問文や感嘆文なども載っていません。

したがって、中学英語の基礎から厳しいという人は『中学英語をもう一度ひとつひとつ』を先にやってから『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本』に進むか、中学英語から講義調で学べる『大岩のいちばんはじめの英文法』の方が良いと思います。

さらに、この『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本』はコンパクトに作られているとはいえ、定番の高校基礎英文法参考書『大岩のいちばんはじめの英文法』よりは情報量は多いかなと思います。例えば、『大岩』ではクジラ構文は扱っていませんが、『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本』では扱っています。

関連記事:『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』のレビューと使い方!読みやすいおすすめの講義系参考書です。

簡潔な説明なのに、学習者が知りたいツボ・目からうろこ系の知識も押さえている

なぜ○○なのか系の知識など、学習者が疑問に思いそうなことへの解説や、皆さん大好きな目からうろこ系の知識が多く載っています。(例:なぜ過去形になると丁寧な表現になるのか。be going toとwill, 各助動詞のニュアンスの違いなど)

他にも、コンパクトな本ながら、収録されている項目については結構突っ込んだところまで解説されています。英文法を簡潔にまとめたタイプの参考書では省かれがちなところなのでありがたいですね。

4択問題がゼロ&暗記用例文集付き

この本には4択問題が載っていません。英文法の参考書というとだいたい4択や3択や穴埋めの確認問題が挟まれてたりしますよね。この本にはそれがありません。その代わりに巻末に全11パートそれぞれ「10の重要例文&3の英作文」がコンパクトにまとまって載っています。

4択問題が全く載っていないというのが個人的にはポイントがかなり高いですね。ザーッと通読するのに練習問題があるとちょっと邪魔なんですよね。その分ページが増えて本も分厚くなりますし。

英文法問題をやりたい人は別途『ベスト400』などを使いましょう。TOEICが目標の人は公式問題集などを使ってももちろんOK。

関連記事:大学受験英語 英文法・語法問題ベスト400 基礎固め~標準レベルのおすすめ問題集の特徴と使い方!ある意味ネクステよりも…

例文のネイティブ音声のダウンロードができる

これは最近の参考書だと当たり前になっていますね。例文暗記や英語の発音・リスニング練習などに使えます。

『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本』の悪い点・注意点

網羅性は低い

あくまで最低限押さえておきたい高校英文法がコンパクトにまとまっている本なので、総合英語や『ロイヤル英文法』のような英文書に比べると網羅性は低いので注意しましょう。残念ながら「1冊で高校英文法を完全網羅!」とはいきません。

高校英文法の中でも、大学受験などで他よりも少し重要度が低くなる「強調構文」「話法」などは載っていません。これも高校英文法からできるだけ絞って収録した結果なので仕方ないですね。あれもこれもと入れていくとどんどんボリュームが増えていきますし、総合英語のような分厚い英文法の参考書との違いも薄れてきます。

とはいえ、これらの省略されている英文法項目は、洋書を読んだりすると普通に出てきます。『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本』に載っていない「感嘆文」「強調構文」「話法」を含め、このサイトでは色々と解説記事を作っていますので、よろしければそちらで英文法知識の補強をしてください。

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疑問点を調べる用に総合英語や英文法書を1冊持っておくと便利だと思います。

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関連記事:『表現のための実践ロイヤル英文法』のレビューと使い方!自然な英語を学べる現代のスタンダードな英文法書です【黄ロイヤル】

ネイティブ音声ダウンロードにはaudiobook.jpへの無料登録が必要

英語音声は利用せず、ざっと本に目を通して英文法の全体像を確認するのが目的の人にはどうでもいい話ですが、ちょっと面倒です。ある程度は仕方ないのかもしれませんが、個人的には出版社のHPからダウンロードできるようにしてほしかったですね。

最後に

『高校の英文法が1冊でしっかりわかる本』は「高校英文法の全体像を知りたい」「中学英語の基礎は大丈夫だと思うんだけど、高校英文法はちょっと自信ないからパパッとおさらいしたい!」という人に最適な英文法の参考書です。

大学生や社会人のやり直し英語の場合も、英語多読やTOEICの勉強を始める前などに、ひと通り英文法を確認しておくとスムーズに英語学習が進むのでおすすめです。

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