英語を勉強していて、自分の勉強方法が本当に正しいのか不安になったりしませんか。
「瞬間英作文ってほんとに効果あるの?」
「英語って本当に文法勉強しないとダメなのかな」
「同じ英文何回も読んでて意味あるのかな…」
他にも色々あるかと思いますが、こういう自分の勉強法に自信が持てない状態ではやはり英語学習のモチベーションを高く維持するのは難しいです。
そんな時は色んな人の英語勉強法を調べてみたり、英語の勉強法を紹介している本を読んだりするのがおすすめです。みなさんが今このサイトを読んでいるのも、その一種と言えるかもしれませんね。
自分の知らなかった良さそうな勉強方法を知れたりしますし、自分の勉強方法と同じ方法だったりすると「よし、この方法で頑張ろう」と英語学習のモチベーション維持にも繋がります。
そこで、今回は
同時通訳の神様とまで言われた國弘正雄氏の「國弘流 英語の話しかた」を紹介します。
いきなりすみませんがこの本、絶版なんです…。でもあえて今回紹介させていただきます。私の英語学習のモチベーションの源のような本なので。英語を勉強していく上で覚えておきたい名言が満載です。
古本屋などで見つけたら是非手に取って読んでみて下さい。ちなみに定価は1500円+税なので、Amazonのマーケットプレイスやブックオフなどの古本屋で見つけた時に買う目安にして下さい。
國弘正雄「國弘流 英語のはなし方」本の構成
第一部 只管朗読編
第一部は「只管朗読編」となっており、
- 國弘正雄氏が英語を身に着けた方法「只管朗読」の紹介
- 只管朗読にはどんな効果があるのか
- 発音について
- 只管朗読の段階について
などが書いてあります。
只管朗読とは、只管打坐(余念を交えず、ただひたすら座禅を組む)の朗読版です。國弘先生は具体的には「教科書などの、中学レベルの英語の文章を500回音読」することをおすすめしています。音読用の教材も複数出版されています。
本当に500回やった方が良いのかということには人ぞれぞれ意見はあるでしょう。
しかし、数回~10回程度の音読では「自由に使えるようになる」には少なすぎるというのは、大体の人から同意を得られるかと思います。おそらく、語彙や文法などを完全に理解している英文を100回くらい音読する頃には、その英文を読むことにかなり飽きてくるでしょう。
そこで「もういいかな?かなり覚えたし大丈夫でしょ」という状態でやめてしまわずに、ダメ押しでまた何回も何回も読むことにより、体に叩き込みましょう。
「飽きてからがスタート」これは瞬間英作文でも一緒です。
この章は、どの記述も参考になるのですが、何度も挫折を経験している初心者の方が頭に常に置いておきたいのは下記の言葉でしょうか。
要するに、英語を習得することに漠然とあこがれはするが、これといった成果を上げられない人というのは、基本技術の習得に関して、見通しが甘すぎるのです。
國弘正雄「國弘流 英語の話しかた」
中学英語などの基礎をなめすぎてる人って本当に多いです。パッと読んで分かる程度で「自分は中学英語は出来る」と思っている人が多い。自由に使えるレベルを目指したいですよね。
そのための只管朗読、瞬間英作文です。
関連記事:洋書初心者がペーパーバックを読めるようになる方法・中学英語からの最短ルート【英語多読】
第二部 英文法編
第二部は「英文法編」です。
- 英文法についての考え
- 英文法不要論などについて
- シュリーマンの方法
- 英文法をどの程度勉強するか
などについて書いてあります。
文法の理屈や文法用語の暗記が足りないのではありません。訓練が足りないのです。
國弘正雄「國弘流 英語の話しかた」
ここで覚えておきたい言葉はこれですね。
私もこのサイトで瞬間英作文などのトレーニングをおすすめしています。とにかく飽きるまで、いや、むしろ飽きてからがトレーニングだという感覚で続けることが大切だと思っています。
ちょろちょろっと本を読んでわかった気になっただけでは、英語が使えるようにならないのは当たり前のことですよね。
文法をやるから出来ないのではなく、訓練が足りないから出来ないと私は考えています。
第三部 活用自在編
第三部は「活用自在編」、話す英語の方法論について。
これは、「本などで英語の表現を覚えただけでは実際にはそのまま使えない」という問題をどう乗り越えるのか、活用自在とは何か、活用自在になるためにはどうするのかという感じのことが書いてあります。
で、実際どうするのかという部分ですが、そこはやはり國弘正雄先生は只管朗読が鍵となるという主張です。
(1)他人が書いた英語をそのまま繰り返し朗読するという行為が、
(2)自らの文を生み出すという行為につながる
という確信が持てなくては、とても只管朗読などは続けられません。つながっていると私が保証しただけでは、説得力は弱いのです。
國弘正雄「國弘流 英語の話しかた」
私としては、國弘先生が保証してくれるだけで十分なのですが(笑)、ここから例を挙げたりして解説してくれています。
他には、「英作文と英借文」についてなど、興味深いことが沢山書いてあります。
第四部 日本と世界と英語編
日本の英語教育のこれからや世界と英語、英語の公用語化、英語が出来るようになるために必要な資質などについて書いてある項目です。
この部では、下記のような耳が痛いというか、本当にそのとおりだなぁと感じる言葉が多いです。
長い間、そして今も、日本人の英語下手は、教授法や制度や教師の能力のせいだとされてまいりました。教える方法さえ変えれば、まるで手品師が帽子からハトを取り出すごとき容易さで、成果が出るような思い込みに囚われてきたのです。最近はその焦点が教材の方にも移っています。
最後までタブー視されてきたのは、学ぶ側の主体的態度の差と努力の差に言及することでした。私はどうやら、このタブーに触れざるを得ないのではないかと思いはじめています。
これだけ英語の学習環境が整った現在、自分の英語力を全面的に他人のせいにするのは、もうそろそろ止めたほうがよいのではという思いが強いのです。
國弘正雄「國弘流 英語の話しかた」
まさにそのとおりだと思います。この本は平成11年が初版です。この記事を書いているのは2018年ですので20年近く前のものですが、上の言葉は今もまだ当てはまると思います。
この20年の間に更に、平成11年当時からすると信じられないレベルで学習環境が整っています。
インターネットでいわゆる生の英語が無料で大量に読める、聞ける。会話の相手もオンラインで探せる。オンライン英会話なんていう激安で毎日レッスンが出来るサービスまで出てきている。
個人的には、「今はもうこれだけすごい英語学習環境になっているのだから、あとは自分がやるかやらないかの問題だ!頑張ろう」といつも思っています。
「國弘流 英語のはなし方」を読むとモチベーションが上がる
これがこの本を読むことをおすすめする一番の理由です。
自分のやっている英語の勉強法が正しいと確認出来ればやる気がかなり上がります。なぜなら、「その勉強を続ければ英語が確実に上達する」ということが確信できるからです。やれば確実に上達する。しかも同時通訳の神様とまで言われた人のお墨付き。「じゃあやろう!」ってなりませんかね。
それでも、やっぱりある程度時間が経つとまたサボリ気味になったりモチベーションが下がったりする時が来ると思います。そんな時に、またこの本の付箋を貼ったところを読みなおせば、やる気が復活します。
國弘正雄「國弘流 英語のはなし方」を読むのをおすすめする人
- 「同時通訳の神様」が英語を身に着けた方法に興味がある人
- 自分の英語の勉強法に自信がない人
- 英語は地道なトレーニングが大事だと感じている人
- 英語の勉強が長続きしない人・モチベーションを上げたい人
関連記事:【発音記号・フォニックス】英語の発音が上達するおすすめ定番教材を紹介!【英語の音の変化・リスニング】
最後に
今回は、國弘正雄「國弘流 英語の話しかた」を紹介しました。この記事で紹介したのは本の内容のほんの一部です。他にも英語を勉強する上で心がけたいことや役立つことがたくさん書いてあります。
この本は私のモチベーション維持や復活にすごく役立っています。ちょっと英語の勉強をサボリ気味の時なんかに読むと「あ、頑張らないと」と初心を思い出して勉強を再開することが出来ますね。この本は本当に何度も何度も読んでしまいます。國弘先生からすると「その時間を英文音読に使いなさい」という感じだとは思うのですが(笑)
2018年現在では、まだ英語を楽に身につける方法は見つかっていないので、上達したければやっぱり地道に勉強を継続していくしかないんですよね。みなさんも頑張りましょう!
勉強のモチベーション関係では他に「勉強に集中できない!やる気がでない!そんな人におすすめの対処法、考え方」という記事を書いています。