過去完了形の使い方と訳し方、現在完了形・過去形との違いを分かりやすく解説!【英文法の苦手を克服】

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苦手な人が多い、英文法の難しい単元を分かりやすく解説する「英文法の苦手を克服」シリーズ、今回は「過去完了形」です。

過去完了形は「過去の過去」「前の前」という覚え方をしている人も結構いるのではないでしょうか。中学英文法で勉強する「現在完了」の発展版ですが、現在完了とほとんど同じ考え方なので、苦手な人が多い割に比較的学習しやすい単元だと思います。この機会に過去完了形についてしっかりと理解して下さい。

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目次

過去完了の形とまず最初に理解すること

過去完了の形

過去完了

He had finished the work when I visited him.

私が彼を訪ねた時、仕事を終えてしまっていた。

過去完了は「had + 過去分詞」の形で表します。

意味は「過去のある時点における完了・結果、経験、継続」を表します。基準時が違うだけで、現在完了の基本用法と同じです。

どの時点が基準になっているのか(基準時)を明らかにするため、例えば上の例文の”when I visited him”のように「過去のある時点」が示されます。

過去完了でまず最初に理解すること

過去完了で1番意識して欲しいことは、基本的に「現在完了の時の起点を過去のある時点にずらしただけで、過去のある時よりも前からのことについて表す」ということです。したがって、現在完了がしっかりと理解出来ていると、過去完了の学習はかなりスムーズに進みます。あとは大過去や時制の一致による過去完了を押さえればOKです。

過去完了の用法・意味(訳し方)

完了・結果を表す過去完了

完了・結果を表す過去完了

He had finished his work when I visited him.

私が彼を訪ねた時、仕事を終えてしまっていた。

完了・結果を表す過去完了の基本的な訳し方は「(過去のある時までに)主語は(もう)~してしまっていた」を表します。

上の例文で言うと、「私が彼を訪ねた時までに、彼はもう仕事を終えてしまっていた」となります。

経験を表す過去完了

経験を表す過去完了

Had you ever seen him before?

それまでに彼に会ったことがありましたか?

経験を表す過去完了は「(過去のある時までに)主語は~したことがあった」を表します。そのままですね。

状態の継続を表す過去完了

状態の継続を表す過去完了

I had lived in Japan for ten years before moving to America.

私はアメリカに移るまで、日本に10年間住んでいた。

状態の継続を表す過去完了は「(過去の基準時に)主語はそれ以前からずっと~だった」を表します。上の例文では、「アメリカに移る」という過去の基準時に、「それ以前からずっと住んでいた」という状態の継続を表します。

動作性の強い動詞を使って動作の継続を表す場合は、基本的には過去完了進行形を使います。

大過去(過去の過去)を表す過去完了

ここにタイトル
I lost the watch that she had given me.

私は、彼女がくれた時計をなくした。

大過去は、過去のある時点よりもさらに前のことを表す用法です。過去のある時点は文脈や英文の中の語句で分かります。この場合の過去の基準時は「なくした時」で、それよりも前に「もらった(彼女があげた)」ので 「had given」と過去完了形にすることで過去のさらに過去を表しています。

過去完了の注意点

現在完了と違って、過去完了は過去の時を明示する語句が使える

現在完了は「過去のある動作や状態を現在と結びつけて言う形」、つまり過去とのつながりはあるものの「現在のこと」を表すものなので、明らかに過去の時を表す語句は使えません。一方、過去完了では使うことが出来ます。(必ず使うというわけではありません)

現在完了は「~したところだ、~してしまった」と訳す場合も多いからか、現在完了と過去形の違いがよく分かっていない人も多いので注意したいところです。「現在完了っていつのことを表す?」と聞いたら「過去のこと!」と返ってくることも多いです。

過去完了形の基本用法と大過去の違い

大過去は単なる事実を言うだけであって、過去の基準時への影響がない」という点で完了・結果を表す過去完了とは違っています。

過去の過去は常に過去完了(大過去)で表すとは限らない

過去形を使う例

She bought the watch yesterday, but she lost it.

The exam was easier than I (had) expected.

起こった出来事を順番に書く場合や、常識的または文脈から前後が明らかな場合は、過去完了を使わずに過去形で表すことが多いです。

「あれ?過去の過去のことなのに過去形になってるけどいいの?過去完了形じゃないの?」と、こんがらがりやすいところなので注意して下さい。

最後に

過去完了形は基準時を過去のある時点にずらしただけで、考え方は現在完了形とほとんど同じです。現在完了の理解に不安がある人は、必ず英文法書や総合英語で確認して下さい。現在完了形・過去完了形がちゃんと理解出来ていれば、未来完了形の学習もスムーズに進むはずです。

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Kindle版の英文法書を使うと疑問点などを調べる時にかなり便利です。効率よく英語学習を進めることが出来ると思いますので、1冊は持っておいて損はないでしょう。

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