大学受験、TOEIC、英会話など、英語を勉強する上ではほぼ必須の「中学レベル~高校基礎レベルの英文法」
今回はそれを効率よく学べる、文英堂シグマベストの
『高校英文法基礎パターンドリル』というおすすめの英文法問題集の特徴や使い方、注意点などを紹介しようと思います。
社会人のやり直し英語の人や、高校基礎レベルの瞬間英作文の教材を探している人にもおすすめですね。それではみていきましょう。
高校英文法基礎パターンドリルの特徴、おすすめな点
使われている英単語が易しい(中学レベル)ので、英文法の習得だけに集中出来る
高校基礎文法を勉強する段階では、まだまだ英単語力が中学レベルという人も多いですよね。
必須の基礎英文法を頭にどんどん叩き込みたいのに、知らない英単語が頻繁に出てくるとちょっと学習効率が悪いです。知らない単語の意味を調べるのがめんどくさくてモチベーションが下がってしまう人もいますし。この経験ある人いるんじゃないでしょうか。
例えば、桐原の『全解説頻出英文法・語法問題1000』など、大学の入試問題を集めたような文法問題集だと、英文に使われている単語が難しかったりしますし、英文も長いものが多いです。あまり馴染みのない人名などの固有名詞も出てきます。
これって、「まずは英語の基礎固めをしたい!」っていう英語初心者の人にとっては地味にストレスなんですよね。「難しいなー、どういう意味の英文なんだ?」となってしまって英文法の内容に集中出来ないんですね。そしてかけた時間の割には進みが遅くて気持ちが萎えてしまい、最後まで進められずに途中でやめてしまったり。
しかし、この『高校英文法基礎パターンドリル』は、ほぼ中学レベルの単語しか使われていませんし複雑な文構造の問題もありません。したがって、文法のパターンを学ぶことに100%集中出来ます。
大学受験英語 「英文法・語法問題ベスト400」 基礎固め~標準レベルのおすすめ問題集の特徴と使い方!ある意味ネクステよりも…
大学受験英語 おすすめの英文法、語法問題集 「全解説 頻出英文法・語法問題1000(文法語法1000)」の特徴、使い方!
中学レベルの英文法から高校の基礎レベルまでを無駄なく学べる
『高校英文法基礎パターンドリル』には、少しでも難しい文法知識は出てきません。本当に必須の英文法基本事項だけをがっちり土台として固めることが出来ます。英語力の基礎となる土台がしっかりしていれば、後はその上に色々と肉付けしていくだけです。新しい英文法や語法を学ぶ時の吸収度が違います。
中学レベルの英文法だけに絞って勉強したい人には、『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』という参考書を強くおすすめします。中学文法はこれ1冊やっておけばOKです。
関連記事:『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』をレビュー!中学レベルの英文法参考書はこれ1択。瞬間英作文用の教材としてもおすすめです。
英文法の解説が簡潔
『高校英文法基礎パターンドリル』は左ページの上半分で確認問題3問と、そのセクションの重要な文法事項のポイントの説明があります。このポイント説明は5行くらいなので、本当に簡潔な説明です。問題の解答にいたっては、解説はゼロという潔さです(笑)
これは「本当に基本的な中学レベルの単語文法+ポイントの説明だけで解けるようなパターン問題ばかりだから」というのが理由でしょう。ポイントで説明された文法のパターンを体に叩き込むのが目的の本なので。
こう書くと、「大丈夫なの?」と不安に思う人もいるかもしれませんが、最初のポイントの説明が理解できていれば、答えの英文だけで特に問題は感じないと思います。
最近は丁寧な解説の参考書が人気ですが、それが逆にくどいと感じる人もいると思います。そういう人にもおすすめです。
特に、ある程度の内容は既に分かってる人の確認や、やり直し英語の人の場合はこれくらい簡潔な解説の方がサクサク進めることが出来るので合っていると思います。
また、分からない解説や問題が出てきたりした時に、調べる用に総合英語か普通の文法書を持っておいた方が良いですね。どちらにしろ、もっと英語の勉強が進んだ時に必要になるものですので、ここで用意しておくのをおすすめします。
おすすめはアトラス総合英語かジーニアス総合英語です。(既にForestやデュアルスコープなど、他の総合英語を何か持っていたらそれで構いません)
このどちらかがおすすめですね。後発組の良さが出ている本だと思います。個人的には、アトラスの方をおしたいですね。
高校基礎レベルの文法を習得する瞬間英作文の例文教材にも使えて一石二鳥
先ほどの項目でも述べましたが、『高校英文法基礎パターンドリル』は単語がかなり簡単なので、文法事項の習得に集中出来ます。そして、右側ページは日本語付き並べかえと英作文問題なので、瞬間英作文がやりやすい作りになっています。
英文はネイティブチェックがされていますので安心して下さい。
将来、英会話や英作文などで英語をアウトプットするのが目標の人は、遅かれ早かれこの問題集のレベルの文法を「自由に、瞬時に口から出せるようトレーニングする」時期が来ると思います。この段階でやって慣れておくと、他の瞬間英作文トレーニングにもスムーズに入っていけるので一石二鳥ですね。
文法問題のパターンが同じでリズムよく進められる
大問1つにつき5問で、1セクションにつき大問が3つです。つまり、1セクション15問解きます。
問題の種類は
左ページには
- 3択問題の大問が1つ
右ページには
- 日本語訳付きの並べかえ英作文
- 和文英訳
たまに穴埋め系の大問や書き換え系の大問もありますが、基本的には上の組み合わせが多いですね。特に、右ページの「日本語付きの並べかえ」と「和文英訳」はそのまま瞬間英作文の教材としても使えます。
見開き2ページを1セクションとし、64セクションなのですぐ終わる
1日3セクションずつ進めていくようなペースでも3週間ほどで終わりますね。時間のある時に集中してやればもっと早く終わります。
ざっと高校基礎文法までを確認したい人はそれくらいの計画で進めると良いと思います。瞬間英作文までやる人は、そこからもう少し時間をかけて徹底的に文法を体に叩き込むのが良いと思います。
高校英文法基礎パターンドリルを使うのがおすすめな人
- 詳細な解説を読むより、簡単な説明の後、ドリルをどんどん解いて学びたい人
- 小難しい説明より、とにかくパターンを体に叩き込みたい人
- 手っ取り早く中学~高校基礎レベルの文法を1周したい人
- 高校基礎文法の抜けを確認したい人
- 高校基礎レベルの文法の瞬間英作文の教材を探している人
高校英文法基礎パターンドリルのおすすめの使い方
- まず確認問題を解き、ポイントを読む
- もし、ポイントの説明がさっぱり分からなければ、総合英語で同じ項目のところを分かるまで読む
- 問題を解く(問題集には書き込まないほうが良い)
- 答え合わせをする
- 問題文や解答の英文の意味が分からない場合、単語などを調べてどういう意味か把握する
この後は「文法をざっと確認したい人」と「瞬間英作文までやる人」でやることが別れます。(個人的には瞬間英作文までやることをおすすめします)
中学~高校基礎英文法を確認したい人
1周目は間違えた問題にチェックせず、普通に全部解く
1周目が終わったら2周目に入る、2周目は間違えた問題にフリクションペンでチェックを入れる
3周目以降は、間違えた問題のみ解いていき、もう間違えないなと思うようになった問題はチェックを消していく
高校基礎英文法レベルの瞬間英作文までやる人
まず、オレンジのフリクションペンで日本語訳付き並べかえと和文英訳の答えの英文を書き込みましょう。そうすると「英文を赤シートで隠した状態で日本語を見て英文を言う→赤シートをずらして合ってるか確認」がやりやすいです。この教材の加工は必須ではありませんが、地味に学習効率を上げるのでやることをおすすめします。
1セクションごとに並べかえと和文英訳問題の日本語文を見て、「どういう英文法を使っているのかを意識しながら」英文を口頭で言います。
答えの英文を丸暗記してそれを吐き出すという作業ではありません。しっかりと日本語を見て「どういうことを英語で言いたいのか」を把握したあと瞬時に英語で言います。
5セクションずつくらいのグループに分け、ほぼ完璧にスッと英文が出てくるようになるまで何度もくり返します。その状態になったら次のグループへ進みます。
全部のグループが終わったら、64セクションを2~3グループくらいに分けて、同じようにくり返します。恐らくかなりたくさんの英文がスッと言えると思います。
その中で、言えなかった英文にフリクションペンでチェックを入れ、重点的にくり返します。スッと英文が言えたものは飛ばします。
64セクションの並べかえ5問と和文英訳5問、全部で640文がスッと言えるようになれば完成です。相当なレベルアップが果たせているはずです。
『高校英文法基礎パターンドリル』の後は、対話フレーズ集や英会話フレーズ集など、次のステップの瞬間英作文に進みましょう。
英会話におすすめの瞬間英作文 効率よく勉強できる教材ルート!これで英語が話せるようになる!
高校英文法基礎パターンドリルを使用する時の注意点
- この問題集で使われている単語ですら知らないものだらけの場合は、中学レベルの単語集もやりましょう
- セクション最初の簡潔な説明だけで分からない場合は、総合英語などで必ず調べるか、『大岩のいちばんはじめの英文法』のような説明重視の本を先に読みましょう
- ミスした問題は、必ず答えを確認し、どこが間違っていたかなど確認したあと、もう一度解いてみる。(書く必要はなく、口で正答を言えればOK)
- 穴埋めの答えだけを覚えるのは意味がないので注意
- 出来れば右側のページは「日本語を見て一瞬で英文が口から出せる」レベルまで繰り返しましょう(紙に答えを書く必要はない)
関連記事:『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』のレビューと使い方!読みやすいおすすめの講義系参考書です。
最後に
この記事では、中学レベル~高校基礎レベルの英文法の学習におすすめの問題集『高校英文法基礎パターンドリル』を紹介してきました。
このレベルの英文法は、出来れば「読んで分かる」というレベルではなく、「自由にパッと口から出せる」レベルを目指したいですね。何度も言いますが、その意識を持って取り組めば後々の瞬間英作文などの英会話のトレーニングにもスムーズに繋げることが出来ると思います。地道な努力は惜しまないようにしましょう。
関連記事:【英文法】総合英語はどれがおすすめなのか?『総合英語Evergreen』『ジーニアス総合英語』『アトラス総合英語』
基本セットについては「【英語初心者必読】まず最初に勉強するべき必須の勉強3つ【必修基本セット】」
大学受験の英語の勉強計画やおすすめ参考書などは「大学受験英語の勉強法 おすすめ参考書の選び方使い方、計画」こちらで詳しく紹介しています。ぜひ参考にして下さい。