英語多読でまず目標にしたいのが、この記事で紹介する「高校基礎レベルで読めるGraded Readersや洋書の児童書」です。
中学英語レベルに抑えられたGraded Readers（語彙制限本）や中学レベルで読める児童書に比べると、使用される単語や本の語数も増えて話も面白いものがグンと増えます。
この「中学レベルを少し超えたくらい（高校レベル）」のレベルの洋書をストレスを感じることなくスラスラと読めるようになるのを目指しましょう。とにかくこのレベル帯の本をたくさん読んで下さい。
よくある「英語多読100万語」などの目標を設定している人はここで達成するのがおすすめです。
語彙制限本は、ある程度冊数（語数）を稼げるようにかなりたくさん紹介しています。語彙制限本には興味がないという人は目次から児童書の項目へ飛んで下さい。児童書もこのくらいのレベルから面白いものが増えるので、中学レベルの記事よりも多くの作品を紹介しています。
Kindle版で洋書を読む場合は、英英辞典も一緒に使うとより効果的に学習を進めることができます。高校基礎レベルのGraded Readersを読む力のある人は英英辞典を使う力もありますので、これを機会にぜひ導入してみてください。
関連記事：【英語多読】Kindleで学習英英辞典を使って英単語を調べる方法
高校基礎レベルのGraded Readersを読むのに必要な英文法
最初に、この記事で紹介するGraded Readersを読むのに必要な英文法の知識をざっくりと紹介しておきます。基本的には中学英文法にプラスして
- used to
- 過去完了
- 原形不定詞
- 仮定法
- 否定疑問文
- 話法
これらをひと通り理解しておけば大体OKです。記事後半で紹介している洋書の児童書には、こういった明確な英文法の縛りはありませんので注意して下さい。
このサイトでも、苦手な人が多い英文法の難しい単元を分かりやすく解説する「「英文法の苦手を克服！」シリーズ」で扱っています。
関連記事：【英語多読】Graded Readers 中学・高校基礎レベルの本を読むのに必要最低限の英文法は？省ける単元一覧
Graded Readers（語彙制限本）のおすすめ（高校基礎レベル）
各GRの説明に1つ下のレベル（中学レベル）で必要だった英文法に加えて何が必要になるかを書いています。下のレベルに必要だった英文法を確認したい人は中学レベルで読めるGraded Readers の記事を参照して下さい。
関連記事：【英語多読】中学レベルで読めるGraded Readers（語彙制限本）と洋書の児童書のおすすめを紹介します
Oxford Bookworms Library（オックスフォード ブックワームライブラリ）Dominoes Stage 3
語数は10000語くらいの本が多いです。個人的にはFactfilesシリーズやサキの短編集などがおすすめ。
英文法はStage2で必要なものに加え「should, may・現在完了進行形・used to・過去完了形・使役(原形不定詞)・関係詞・間接表現(話法)」の学習が必要になります。
（特におすすめ）Human Body (Oxford Bookworms Library Factfiles level 3)
The Everest Story (Oxford Bookworms Factfiles: Level 3)
（特におすすめ）Tooth and Claw: Short Stories(Oxford Bookworms Library level3)
サキ
The Railway Children (Oxford Bookworms Library)
Pair of Ghostly Hands & Other Stories (Oxford Bookworms Library level3)
The Mysterious Death of Charles Bravo (Oxford Bookworms Library – True Stories, Stage 3)
The Secret Garden (Oxford Bookworms Library Stage 3)
Justice Level 3 Oxford Bookworms Library (English Edition)
Chemical Secret: 1000 Headwords (Oxford Bookworms Library Level 3)
The Count of Monte Cristo (Dominoes: Level 3: 1,000 Headwords)
The Curious Case of Benjamin Button and Other Stories (Dominoes. Level 3)
The Secret Agent (Dominoes, Level 3: 1,000 Headwords)
Penguin Readers （Pearson Graded Readers・ペンギンリーダーズ） Level 3
『サイコ』『ドクター・フー』やマーベル系作品などのテレビ・映画作品のノベライズもあります。個人的には映画『サイコ』や、イギリスのSFドラマ『ドクター・フー』シリーズなどが好きです。
レベル3では、レベル2で必要な英文法に加え「過去進行形・現在完了形・受動態・不定詞・分詞・関係代名詞・重文と複文」が必要になります。
Doctor Whoシリーズ : Mummy on the Orient Express
このシリーズはレベル2でも出ています。
Penguin Readers: Level 3 THE TURN OF THE SCREW
Penguin Readers: Level 3 THE RING
（特におすすめ）Penguin Readers: Level 3 PSYCHO
アルフレッド・ヒッチコック監督のサイコ・スリラー作品のノベライズです。
Penguin Readers: Level 3 THE ISLAND OF Dr. MOREAU
HOW TO BE AN ALIEN (Penguin Reading Lab, Level 3
Penguin Readers: Level 3 GHOST IN THE GUITAR (Penguin Readers, Level 3)
Marvel’s The Avengers: Age of Ultron(Pearson English Graded Readers)
Penguin Readers: Level 3 THE FUGITIVE
（特におすすめ）Penguin Readers: Level 3 THE FALL OF THE HOUSE USHER AND OTHR STORIES
エドガー・アラン・ポーの短編集です。かなりおすすめ。
Penguin Readers: Level 3 DANGEROUS GAME
Penguin Readers: Level 3 THE BEATLES (Penguin Readers, Level 3)
Penguin Readers: Level 3 STORIES FROM SHAKESPEARE
「タイトルは聞いたことあるけど、どんな話かは『ロミオとジュリエット』くらいしか知らない」という人が、シェイクスピアの有名な4つの作品がどんなお話か触れるには良いと思います。
MacMillan Readers（マクミランリーダーズ）Pre Intermediate
16000語前後の作品が多く、長いものだと20000語くらいのボリュームです。量・内容ともに読みごたえを求める人におすすめだと思います。
Pre IntermediateレベルではElementaryレベルの英文法に加え「受動態・仮定法・関係詞」が必要になります。
Macmillan Readers Shake Hands Forever Pre Intermediate
（特におすすめ）Macmillan Readers I, Robot Pre Intermediate
Selected Stories by D. H. Lawrence (Macmillan Reader)
Macmillan Readers Owl Creek Bridge and Other Stories Pre Intermediate
Macmillan Readers Far from the Madding Crowd Pre Intermediate
（特におすすめ）Macmillan Readers Casino Royale Pre-Intermediate
007です。
Macmillan Readers Owl Hall Pre Intermediate
Cambridge English Readers（ケンブリッジ イングリッシュリーダーズ） Level 3
書き下ろしのストーリーが豊富なシリーズなので「やさしい英語に書き換えられた過去の名作はなんとなく読む気が失せる…」という人はこちらの『Cambridge English Readers』シリーズの作品群から候補を探すといいでしょう。
Two Lives Level 3 (Cambridge English Readers)
（特におすすめ）The Lahti File Level 3 (Cambridge English Readers)スパイもの
The Beast Level 3 (Cambridge English Readers)
（特におすすめ）Not Above the Law Level 3 (Cambridge English Readers)
Double Cross Level 3 (Cambridge English Readers)
A Puzzle for Logan Level 3 (Cambridge English Readers)
ローガンシリーズ
（特におすすめ）How I Met Myself Level 3 (Cambridge English Readers)
Strong Medicine Level 3 (Cambridge English Readers)
洋書の児童書のおすすめ（高校基礎レベル）
A to Z Mysteriesシリーズ
子供向けの推理ものの人気シリーズです。英語多読では定番ですね。
My Father Dragonシリーズ
日本語版の『エルマーのぼうけん』シリーズを子どもの頃に読んだことがある人も多いのではないでしょうか。Kindle版がかなり安いのでおすすめです。
The Famous Fiveシリーズ
英米で昔から読み続けられている大定番の児童書です。アドベンチャーもの。
Judy Moodyシリーズ
アメリカで大人気の Megan McDonald の作品です。「アメリカのちびまる子ちゃん」のように言われることもある作品です。なるほど、なかなかいい表現だなと思いました。個人的におすすめのシリーズ。
The Secrets of Droonシリーズ
冒険ファンタジーもの。全36巻出版されている人気作品です。
The Worst Witchシリーズ
魔女学校の落ちこぼれの女の子のお話。TVドラマ化もされている人気作品です。日本語タイトルは『ミルドレッドの魔女学校』
The Cat Mummy
個人的に絶対読んで欲しいおすすめ児童書。著者はJacqueline Wilson。
George’s Marvelous Medicine
安定のRoald Dahl作品。
Who Moved My Cheese?
厳密には児童書ではないですが、読みやすい物語タイプのビジネス書です。内容的にも個人的にはかなりおすすめ。オーディオブックも利用すれば英語のリスニング練習にも使えます。
最後に
まずはこのレベルの英語で書かれた本を淀みなくスラスラ読めるようになるのを目標にしましょう。早く一般向けの洋書・ペーパーバックが読みたいからと焦って上のレベルに手を出すとかえって遠回りになってしまいます。
関連記事：日本人が洋書を読めない主な理由と、読めるようになるのに必要なこと
高校基礎レベルの洋書が読めるようになれば、週刊の英字新聞にも何とか手が出せる実力になっていると思います。毎週自動的に色々なジャンルの英語に触れることが出来ます。
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もし今回紹介したレベルの本を読むのが辛かったり頑張らないと読めないという人は、無理せず1つレベルを落として中学レベルで読める本を読んで下さい。
英語多読はあくまで「無理せず楽しく続ける」のが1番だと思いますので、気楽に楽しみましょう。