意外に思われる人も多いかもしれませんが、英語が聞き取れるイコール内容を理解出来るではありません。
英文の中の単語の一つ一つは間違いなく全て聞き取れているのに、頭の中で理解が追いつかず英文の意味が分からなかったり、英語の音声には追いついているけど自分の英語の語彙力などの問題で意味が分からなかったりということは普通にあります。
この状態にハマってしまい「自分には英語は無理なんだ、リスニングのセンスがない」と落ち込んでしまう人も結構いるのですが、全く落ち込む必要はありません。
この記事では、「聞こえてるはずなのに英文の意味が分からない」と悩んでいる人に向けて、おすすめの対策・勉強法を紹介します。
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英語が聞き取れるのに意味がわからないのは、読解スピードが遅い&読解力が低いから
英語が聞き取れてるのに意味が分からない主な理由は、英語の読解スピードが遅い&読解力が低いからです。
まず、基本的に文字で読んで意味が分からない英語は聞いてもまず意味がわかりません。さらに、リスニングでは聞き返したりしない限り1回しか聞けません。リーディングでいうと英文を左から右へ一読して内容を理解するのと同じですので難易度が上がります。
また、英文の意味が分からなくなるくらいの速さで読むのと同じ速さの英語を聞いても理解できません。
ちょっとややこしいですが、例えば「90WPMの速さで読めば問題なく意味が取れるけど、160WPMで読むと処理が追いつかず全然意味が分からない」という英文を160WPMで聞いても意味が分からないということです。英語の音に慣れていれば英単語自体は聞こえてくるのですが、英文の処理能力が追いついてこないので意味が分からないという感じですね。
英語のリスニング力アップのためにリーディング力を鍛える
- 英語音声と同じスピードで英文を読む練習
- 英文を前から理解する練習
- 聞き取った英文を頭の中で保持する練習
- 英単語・イディオム・英文法などの基礎力アップ
リスニング力アップにはこんな練習をするのがおすすめです。ひとつずつ紹介していきます。
英語音声と同じスピードでスクリプトを読む練習をする
単純に考えると、英語のリスニング音声と同じスピードで英語を読んで理解出来れば「音は聞けているのに意味が分からない」という状態から脱出できます。
そこで、スクリプトがある英語リスニング教材を使って、英語音声と同じスピードで英文を読んでみましょう。大体教材の英語は160WPMくらいの速さで読み上げられるので、かなり速く感じるのではないでしょうか。そのスピードで英文を一回だけ読んで理解出来るようになれば、リスニングでもかなり内容を理解しながら聞き取ることができるようになるでしょう。
「この単語の意味は○○で…これが関係代名詞で…、この形容詞がこの名詞にかかって…」とか考えていると絶対についていけません。多少分からない単語が出てきてもそこで聞くのを止めてしまったりしないように気をつけましょう。
慣れてくれば英語音声より速く、理解しながら読めるようになります。こうなるとかなり聞き取りにも余裕が出てくると思います。最終的には200WPM以上のスピードで読めるようになるのを目標にしてみてください。
次の段階として、英文の意味を理解しながらのシャドーイングにも挑戦してみると良いでしょう。最初はゆっくりな英語音声かつスクリプトがあるものから挑戦しましょう。
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もちろん英語多読も有効です。
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英文を前から理解する練習
英文の後ろや前を行ったり来たりしながら意味を考えている人は特に苦労すると思います。英語を理解しながら聞き取るには英文を前から理解する練習が有効なので、音声と一緒に英文スクリプトを読んでいきましょう。
英文を意味の固まりごとに前からどんどん意味を足していく感じで読んでみてください。片言の日本語のようになるので変な感じがするかもしれませんが、それが英語の語順なので慣れましょう。スラッシュリーディング的な読み方ですね。
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聞き取った英文を頭の中で保持する練習
英文を聞いた瞬間は聞き取れているけど、すぐに忘れてしまうということもよくあります。
この場合は、聞き取った英文を頭の中で保持(リテンション)する練習がおすすめです。何でもいいのでリスニング音声を1文ごとに聞いたら音声を止めて、そっくりそのまま1文言ってみるという練習をしてみましょう。リピーティングと言ったりもします。
英単語・イディオム・英文法などの基礎力アップ
「ゆっくり英文を読んでも分からない」という英文が多い場合は英単語・イディオム・英文法などの根本的な英語力の強化も必要になるでしょう。
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最後に
聞き取れてるはずなのに英文の意味が全然分からない、「自分には英語のセンスないのかな?」と感じている人もいるかもしれません。しかし、英語のスピード自体にはついていけている状態なので、あともう少し辛抱すれば必ず理解を伴って聞き取りが出来るようになります。
確か同時通訳者の関谷英里子さんの著書『同時通訳者の頭の中』でも「英文の意味は分からない状態のシャドーイング」→「意味が分かる状態のシャドーイング」とステップアップしていくというようなことを書いていたと思います。何年も前に読んだので細かいところまでは覚えていませんが、だいたいそんな感じだったと記憶しています。
英語が聞けているのに理解が追いつかないというのは、英語リスニングの上達過程としては決して珍しくはありませんので、諦めずにこの記事で紹介した方法を試してみてください。騙されたと思って自分の英文読解のスピードを思いっきり上げてみてください。聞き取りが見違えるほど上手くできるようになると思います。
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