5回に分けて、大学受験の英語のおすすめ参考書や問題集などを紹介してきましたが、今回が最後です。ここでは英作文の参考書、例文集、過去問についてみていきましょう。
英語の勉強がこの段階まで進めば、「自分の苦手なこと」や「自分に必要な勉強」が判断出来るようになっている人も多いと思います。
英作文も大学受験では、どこまで必要なのかが人によってかなり違います。自分に必要なレベルの参考書・問題集などをしっかりと見極めたいですね。
関連記事:大学受験英語で最初にやること&基礎固めにおすすめの参考書【勉強計画・教材選び】
大学受験英語 英作文おすすめ参考書、例文集(必要な人)
大学受験 英作文のおすすめ参考書、例文集
どんな大学でも英作文が出る場合は、最低限基本的な文法を扱えるようにしておくことと、よく聞かれる表現を覚えておく必要があります。
ある程度の量の英作文が出題される大学を受験する人は、標準的な英作文用の参考書を1冊こなしておきたいです。英作文の配点や難易度、他の科目の勉強の進み具合を考えて、慎重に参考書を選びましょう。
前提
- 高校基礎文法の例文が書けるくらいの文法力
基礎~標準
- 大矢復 英作文講義の実況中継
- 基礎からの英作文パーフェクト演習
標準~上級
- 基礎英作文問題精講
- 決定版 竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本
- 小倉弘 和文英訳教本シリーズ
- 小倉弘 京大入試に学ぶ和文英訳の技術(京大と書いてますが基礎からひと通り学べます)
例文集
- ドラゴンイングリッシュ基本英文100
- 大矢復 ハイパートレーニング和文英訳編 別冊例文集
英作文は最低限やるべきところだけ勉強したい人向けのプラン&おすすめ参考書
「英作文は最低限のところを押さえることが出来ればいい」という人は、英単語と英文法の勉強をしっかりやった上で(これがかなり重要です)、大矢英作文実況中継をざっと読んだり、ドラゴンイングリッシュを覚えて過去問でいいでしょう。
英作文をしっかりと対策したい人向けおすすめ参考書
英語がそこそこ得意だったり、英作文対策に時間が割ける、入試での配点が高い場合は標準~上級のものを何かやっておきたいですね。
個人的には基礎英作文問題精講が文法語法・構文・頻出表現・自由英作文が1冊でひととおり学べるのでおすすめです。バランスが良い参考書というイメージです。
英語が得意な人や英作文がかなり重要になってくる人は『例解 和文英訳教本 (文法矯正編) –英文表現力を豊かにする』シリーズや、『決定版 竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本』などをしっかりと仕上げるのがおすすめです。
あとは英語を書く時に心がけておきたいことがあるので、それに注意して書けばいいです。また他の機会に、そういう英作文の記事も書きたいと思います。
英作文を勉強する時にやるべきこと・注意点
英作文の勉強では、出来れば誰かに自分の書いた英文をチェックしてもらいましょう。また、自分で書いた英文をネット検索や辞書、本などを駆使して自分である程度添削出来るようになると勉強がはかどります。
やる気がある人には、ぜひ瞬間英作文に取り組むことをおすすめします。後々、英会話や、大学受験レベルを超えて英語をちゃんとやりたいと思っている場合はここでしっかりとやっておくと良いでしょう。瞬間英作文という言葉は大学受験生には馴染みがないかもしれませんが、英語を使えるレベルで身につけるのに効果的なトレーニングです。最近は高校の先生でもこれを授業に取り入れてるのを見たことがありますね。
大学受験の自由英作文対策おすすめ参考書
自由英作文については
- 大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編
- Z会 [自由英作文編]英作文のトレーニング改訂版
このあたりがおすすめです。
私の好みは「自由英作文編 英作文のトレーニング 改訂版」ですが、多数派は上の大矢先生の本でしょうか。どちらを選んでも大丈夫だと思います。ちなみに、Z会の本に付いている自由英作文用例文集はかなりおすすめです。
また、前の項目でもおすすめした基礎英作文問題精講でも自由英作文について学べます。
興味のある方は「英字新聞 初心者におすすめ!週刊 The Japan Times ST(Alpha)を購読して英語力アップ!なぜおすすめなのか徹底的に紹介!」こちらの記事で詳しく紹介していますので読んでみて下さい。
英語が得意な人におすすめの英作文(自由英作文含む)の参考書
英語がかなり得意かつ、やる気と時間の余裕がある人は英検用の本をやるのもおすすめです。
ジャパンタイムズの「(MP3音声無料DLつき)最短合格! 英検準1級 英作文問題完全制覇」がおすすめですね。
「いや、英検準1級て…」と思った人も多いかもしれませんが、この本は大学受験の勉強をしっかりこなした英語が得意な人ならレベル的には十分に取り組めます。
旺文社の英検の英作文の対策参考書よりも模範解答のレベルがちょうどいいんですよね。テーマもたくさんあるので、出そうなやつにしぼって使いそうな表現などを仕入れると良いと思います。
本屋で一度見てみて、自分のレベルでも使えそう、かつ自分の受ける大学の入試対策として有効そうならぜひ使って勉強してみて下さい。
少しでも無理だなと思ったら手を出すのはやめて下さい。
他にも、宇佐美修先生の「英語表現力養成新・英作文ノート」などもおすすめです。
大学入試過去問(赤本)の勉強の仕方
大学入試の過去問はいつから解き始めるのがいい?
10~11月くらいからは過去問にも取り掛かりたいですね。(学習の進み具合により、もっと早くからでもかまいません)志望大学の過去問を見て、どのような形式・レベルの出題がされるかは受験勉強開始時にまず確認して下さい。
- 他の科目の過去問の得点率も考慮し、合格にはどの程度の正答率が必要か考え、大まかな戦略を練る
- 苦手な形式、単元はないかチェックする
- 時間配分は問題ないか
- 復習は必ずする
この辺に注意して取り組んで下さい。
過去問は赤本や青本を買う人が多いと思いますが、最新の1冊が終わったらそれより前の年度版の赤本を、古本などで調達してやることをおすすめします。
赤本じゃなくて、大学のオープンキャンパスでもらった過去問冊子でもいい?
大学のオープンキャンパスで、薄い過去問の冊子をもらうこともあると思います(赤本を配るところもあります)。
その場合は、問題と解答だけでなく、解説がついてるかを確認して下さい。解説がついていないものを自習するのはやめておいた方が無難です。
自分で復習が出来ませんし、そういう過去問冊子をいきなり学校や塾予備校の先生に持っていって「ここ間違えたんで教えて下さい」と言ってもすぐにその先生が対応してくれるかわかりませんからね。
センター試験(大学入学共通テスト)の過去問はいつから解き始める?
11月~12月からは、(受ける人は)センター試験の過去問(大学入学共通テスト)も解きます。使うのは河合塾から出てる黒本でいいと思います。
センター過去問を長文演習で使った人はもちろんですし、そうでない人も今までの記事で書いたことでしっかりと英語を勉強していれば、大学入学共通テストについては過去問などをひと通り解いて形式などを確認&復習するくらいで特に困らないはずです。
そのため、特に大学入学共通テスト用の対策は不要ですが、極端に苦手なタイプの問題がある場合は重点的に対策をした方がいいでしょう。
まとめ
以上、5回にわたって、大まかに大学受験英語の参考書や問題集のおすすめの選び方や、1年間の受験勉強の流れ、計画を見てきました。最初にしっかりとした勉強計画を立てれば、あとはそれを状況に合わせて修正しながら実行するだけです!頑張って下さい。
他にもおすすめ出来る参考書や、注意点、実際の勉強方法など、書きたいことはたくさんあります。また別の記事に出来たらなと思います。
大学受験は他の科目も勉強しないといけないと思うので、バランスよく勉強していきましょう。
当たり前ですが、受験生の全員がこの記事に書いてあることを、全部やる必要があるわけではありません。自分の使える時間やお金、志望校のレベルなどを考慮し、よく考えて計画を立てて下さい。
勉強のモチベーションの維持の方法や勉強する時に注意したいこと、おすすめの参考書の詳細なレビューも少しずつ書いていきたいと思っています。
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