みなさんの中には、英語を勉強していて
- 「英語のリスニングが苦手、聞き取れる気がしない…」
- 「スクリプト見たけど、なんか発音してない音あるじゃん!」
- 「え?!こんな簡単な英文だったの!?読めば楽勝なのに!」
- 「ネイティブって辞書に書いてある英語の発音記号どおりに発音してなくない?」
となった経験はあるのではないでしょうか。今回は、そんな英語のリスニングに悩みを持つ人や、発音記号を勉強した後にやるものを探している人などに向けておすすめの
「ボトムアップ式 映画英語のリスニング」を紹介します。効率的に英語のリスニング力をアップさせるには最適の1冊です。もちろん、この本で学んだことは自分で英語を話す際にも有効です。
関連記事:海外ドラマ、映画、アニメの英語が聞き取れない人におすすめのリスニング勉強法
「ボトムアップ式 映画英語のリスニング」の特徴・おすすめな点
1冊で主な英語の音の変化を網羅出来る
大学教授の著者が、ハリウッドの脚本家に「必要な英語の音の変化が全て学べる」ように依頼して作った1本のドラマを通して勉強することで、主な英語の音の変化を網羅することが出来ます。
英語のリスニング力をアップさせるには、どうしても英語の音の変化を勉強する必要があります。知らないと全く聞き取れません。みなさんも英語を聞いている時に「なんか辞書の発音記号とは全然違う音が聞こえるんだけど?」と感じたことがあるのではないでしょうか。
この『ボトムアップ式 映画英語のリスニング』はそれらを効率的に1冊でまんべんなく学べるようにした便利な本です。さらに、英語の発音ではイントネーションもかなり大事なのですが、それについてもしっかりと解説がされています。
- 音の弱化(reduction)
- 音の消失(elision)
- 音の抑制(deletion)
- 音の連結(linking, liaison)
- 音の短縮(contraction)
- 音の同化(assimilation)
- 英語のリズムと抑揚(intonation)
必要英単語・英文法は中学レベル + α でOK
「ハリウッドの脚本家が書いた一本のドラマを通して英語の音の変化を効率よく学ぶ」
こう言われると、「理解するのが難しいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、使われている語彙・英文法はかなり易しいものになっています。難しめの英語表現には注がしっかりとついています。
「刑事物語」ですが、専門的な話はほとんどなく、簡単な日常会話がメインなので安心して下さい。中学レベルに毛が生えたくらいの英語力があれば十分に理解出来る内容です。分からない単語や会話表現が出てきても、右ページにちゃんと日本語訳と解説がありますので問題ないでしょう。
英語音声のスピードや聞き取り難易度は高い
先ほど書いたとおり、この『ボトムアップ式 映画英語のリスニング』で使われている英語表現や語彙自体は難しくありません。
しかし、聞き取りに関しては、普通の英語教材の英語音声や英語ニュースのキャスターが話す英語に比べるとかなり聞き取りづらいと思います。特に緊迫したシーンではセリフのスピードがかなり速いですし、全体的に気持ちが入った演技になっていて声質や喋り方も登場人物によりさまざまです。もちろん英語の音の変化もバンバン出てきます。
したがって、おそらくTOEICや英検ではリスニングにそこそこ自信がある人でも、最初は「何を言ってるのかサッパリ聞き取れない…やっぱり生の英語(教材の音声ですが…)は自分には無理なのかも」と自信をなくしてしまうかもしれません。
最初は難しくて聞き取れなくても何度も練習をすれば慣れてきますので、諦めずに地道に練習していきましょう。ここでやりきるか投げ出すかで後々大きな違いが出てきますので頑張りましょう。この教材の英語音声が問題なく聞き取れるようになれば、英語版のアニメなんかもかなり楽しめるレベルになっているはずです。
関連記事:英語のリスニング難易度を比較!一番聞き取りが難しいのは映画?海外ドラマ?英語版アニメ?
関連記事:【VOA Learning English】シャドーイングのやり方とおすすめ教材【英語リスニング・スピーキング】
本の構成・レイアウトが勉強しやすい
- 全16シーン
1シーンは以下のような構成です。
- そのシーンを表す絵が見開き2ページ
- 左ページにダイアログ(会話英文)2ページ
- 右ページの左半分に日本語訳、右半分に英単語、英熟語などの表現、発音解説 2ページ
- 「PHONETIC FOCUS」という、音の変化の解説、練習ページ 2ページ
4シーンごとに確認復習問題、コラムが載っています。
巻末には
- ディクテーション用の穴埋めスクリプト
- レベル別おすすめ映画作品
- 英単語・英熟語・英語表現まとめ
が載っています。
この「ボトムアップ式 映画英語のリスニング」はとてもレイアウトなどが学習に配慮されたものになっています。使ってみればすぐに分かると思いますが、とても勉強しやすいです。
1シーンあたりの英語音声の長さはだいたい1:30~2:10くらいなので、毎日1~2シーンずつというペースでも10日くらいで1周出来ます。ある程度の期間、日課として繰り返して何周もするのがおすすめです。
よく使う日常英会話が多く学べるので瞬間英作文にも最適
上記のように、
- 使われている英語が易しい
- 日常英会話メイン
- 学習しやすいレイアウト
このような特徴の本ですので、英語の音の変化を勉強してリスニング力アップだけでなく、そのまま瞬間英作文の教材になります。
もちろん、実践的な英語の発音練習にもなりますので、2冊目以降の瞬間英作文教材として是非使ってみて下さい。
1冊目におすすめの瞬間英作文用の教材はこちらの記事をどうぞ。
関連記事:瞬間英作文 効果抜群のおすすめ教材、英会話例文集「毎日の英文法」ジェームス M. バーダマン の特徴・使い方!
「ボトムアップ式 映画英語のリスニング」を使って勉強する際の注意点
- 英語の発音記号の勉強をしておく
- 中学レベル + α の英単語・英文法の勉強をしておく
- 必ず「PHONETIC FOCUS」の英文は、CDの音を聴きながら何度も実際に発音練習する
上記の1、2を満たすには、このサイトで言うところの「英語学習 必修基本セット」を終わらせるくらいで十分ですね。「ボトムアップ式 映画英語のリスニング」は使われている語彙は難しくありませんし、単語注も充実しています。したがって高校レベルの英単語があやふやな状態でも大丈夫です。
その他の英語リスニングおすすめ教材
「もっと短い文中心で気軽に出来るリスニング教材がいい」という方は「『瞬時にわかる英語リスニング大特訓 山崎祐一』聴き取るコツ「音の変化」を学習するのにおすすめの教材」こちらの記事で紹介している教材がおすすめです。
インターネット上で無料公開されているコンテンツで英語の発音を学ぶ方法も紹介しておきます。
発音記号の勉強は、旺文社のリスニングアプリ「英語の友」のサイト上の「発音記号の読み方と覚え方」をサッと一通り見てみるのが良いでしょう。発音記号とその発音の仕方を音声付きで簡潔に紹介されています。
Youtubeの「Rachel’s English」というチャンネルのSounds:How-To Videosなどを利用してもいいでしょう。動画で分かりやすく説明してくれていますので、おすすめです。こんなコンテンツが無料で見られるとはいい時代になりましたね。
関連記事:【発音記号・フォニックス】英語の発音が上達するおすすめ定番教材を紹介!【英語の音の変化・リスニング】
最後に
いわばこの本は英語のリスニングに悩んでいる人の特効薬ですね。しかし特効薬とは言いつつも、やっぱり身につけるには地道なトレーニングが必要なのは他の勉強と同じです(笑)
英語が聞き取れず「自分の耳が悪いんじゃないか」と思っている人も多いですが、実は音の変化の知識がなかっただけということも多いです。
英語の発音記号を勉強した後にこの本を1冊仕上げれば、自分のリスニングやスピーキングの実力は間違いなく飛躍的にアップしているはずです。英語の多読多聴などで、きっと効果を実感出来ると思います。英語の発音記号が学べるおすすめの本はこちらの記事で紹介しています。
関連記事:『英語の発音が正しくなる本』フォニックスも発音記号の読み方も学べるおすすめ発音参考書を徹底レビュー!
関連記事:【VOA Learning English】シャドーイングのやり方とおすすめ教材【英語リスニング・スピーキング】