英単語数ってどれくらい必要?英字新聞やペーパーバックを読むには?英単語学習のおすすめの考え方、勉強法

「結局、英単語ってどのくらいの量を覚えればいいの?」

「大学受験用の単語集は覚えたけど、ペーパーバック全然読めないんだけど?」

これは、英語を勉強する誰もが感じたことのある疑問や悩みだと思います。

英単語暗記(ボキャビル)での自分の目指すべきゴール、目標が分からないと、いつまでも終わらない暗闇を走り続けるような感覚になってしまい、学習が続かないんですよね。

今回は、

  • 英単語学習全般についての私の考え方
  • 英単語をいくつ知っていれば、小説などの英文の何%の単語をカバーできているか
  • 認識語彙や運用語彙の話

このあたりについて紹介していこうと思います。

手っ取り早く「目的別にどれくらい覚えればいいのか、何をやればいいのかだけ知りたい」という方はこちらの記事をどうぞ。

次の記事:英単語ってどれくらい覚えればいいの?目的別、必要単語数の目安とおすすめ単語集、勉強法

目次

英単語学習(ボキャビル)について「どれくらいの英単語数を覚える必要あるの?」「数え方は?」

今回は英単語暗記(ボキャビル)につきものの「結局、英単語はどれくらい覚えればいいの」という悩みについて、自分の考えを書いていきたいと思います。

「3000で十分だ」「話にならん、最低10000は必要だ」「いやいや15000は…」「20000語は絶対に必要」などなど色々な意見がありますよね。

個人的には、「その人の目的によるけど、みんな大学受験レベル(6000~7000くらい)くらいまでは覚えておいて損はないよ。普通の洋書とか英字新聞とか読みたい人は12000以上を目指そう!」という考えです。

理由は、英字新聞や洋書などを手にとって見た時に、「これくらいなら読めそうかな?あ、これも読めるぞ」と感じることが増えてくるのが、12000語くらい覚えたあたりからだからです。このあたりから、自分が英語で読めそうなものがグンと増えるラインだと思います。人によっては英単語暗記(ボキャビル)の一応の区切りになる地点とも言えます。

関連記事:日本人が洋書を読めない主な理由と、読めるようになるのに必要なこと

文章中の英単語の何パーセント知っていればストレスなく読める?

多くの研究では、文章中の英単語の96~98%くらいを知っていれば、未知語を推測したりしながらその文章をある程度ストレスなく読むことが出来ると言われています。

もちろん感じ方には個人差はあります。私は98%といわず、出来るだけ知らない単語は少ない方がいい派です。

仮に、98%だと、単純計算で300語の文章(ペーパーバックの1ページ分くらい)で6個、1000語の文章で20個くらい知らない単語が出てくることになります。これくらいなら結構読めるなと感じると思うひとも多いと思います。

たまに、「中高でやる基礎単語の3000語で必要語彙の約85%カバー出来ているので十分」というような意見も見ますよね。(多少の数字の誤差はあります)これは、何が目的なのかを揃えて考えないといけません。

「簡単な日常会話などの、そんなに難しい単語が必要ではないし、使うつもりもない場合」ならそれで乗り切ることも十分出来ると思いますし、12000もの単語はもちろん不要です。無駄な単語を覚える労力を、瞬間英作文や、英会話表現暗記、オンライン英会話などの実践に当てた方が圧倒的に効率が良いです。

関連記事:瞬間英作文とは?英会話の勉強に効果があるおすすめ勉強法!その教材と使い方

しかし、英語で一般向けに書かれたものを読めるようになりたい場合は、とてもじゃありませんが中学レベルの約3000語では足りないと思います。単純計算ですが、ペーパーバックの1ページ(約300語)の中に約45個も知らない単語が出てくるとさすがに厳しいですよね?

では、英単語をいくつくらい覚えれば英文中の96%~98%をカバー出来るのでしょうか。

英単語を何語くらい覚えれば96~98%カバー出来るの?

一般の英語の小説などは14000~15000語くらいの単語力があれば、98~99%ほどはカバーできると言われています。

ある意味では、単語リストを使ったゴリゴリの英単語暗記(ボキャビル)のひとつの区切りの地点と言えると思います。また、ここで声を大にして言いたいことは

単語は5万も10万も覚える必要はない。15000語くらいでかなりの効果が実感出来る」ということです。

人によっては、単語学習に終わりが見えず、嫌になってやめてしまう人もいるかもしれません。しかし、12000~15000くらいを一応の目標地点として区切りはつけられます。英語のネイティブと同じ水準を目指す場合はまだまだ覚える必要がありますが。

関連記事:ネイティブの英語の語彙数の目安はいくつ?20000語?英単語はどれくらい覚えるのを最終目標にするべきか【ボキャビル】

「英単語を無限に覚え続ける必要はない」

このことを頭に入れておいて下さい。そう考えると少し英単語の暗記学習を続けるのが楽になるはずです。英語の多読をする人は、焦らずに自分のレベルにあったものを選ぶようにしましょう。

関連記事:洋書を読むには本当に10000語以上の英単語を覚えることが必要なのか【英語多読・ボキャビル】

認識語彙と運用語彙

また、語彙には聞いたり読んだりして分かる単語である「認識語彙」と、自分で使うことが出来る単語である「運用語彙」があります。

さらに、単語の数え方はワードファミリーという考え方があります。例えば、help, helper, helpfulの3単語だと、3つではなく1つと考えます。そのカウント方法だとかなり数が少なくなります。

ここを分けて考えないとさっきの論争につながりやすいです。このサイトでは基本的に単語数は全て数えています(先ほどの例だと3つ)。

あともうひとつ絶対に頭に入れておいてほしいのは

大学受験レベルの英単語は、認識語彙としては基本単語である」ということです。

大学受験レベルの単語を頭に入れたくらいの語彙力では読めるものがかなり制限されます。将来英語を使って仕事をしたいとか、留学したいという目標がある人は、認識語彙レベルは大学受験を大きく超えたところを目標としましょう。一方、大学受験レベルの英単語を運用語彙として使いこなせるのはかなりのレベルです。

要は、Duo3.0やシス単くらいのレベルの単語集の単語はみんな覚えておこう!ということです。

おすすめの単語集「システム英単語(シス単)」の使い方などについてはこちらの記事をどうぞ。

「システム英単語(シス単)」大学受験英語はもちろん、TOEIC対策の基礎固めにもおすすめの英単語集の特徴、覚え方!

『Duo3.0』はこちらの記事で紹介しています。

関連記事:【英単語集】『Duo3.0』のレビューと使い方!9000語レベルまではこれ1択!おすすめの単語集です。

英単語学習(ボキャビル)についての私の考え

私は単語集や英単語リスト肯定派です。ですので、ここでも単語集や英単語リストを積極的に使ってボキャビルをするという前提で考えを述べていきます。単語集やリストを使い積極的に単語を覚えつつ、同時進行で英文も読んで定着をはかっていくというスタイルです。

ほとんどの人は英単語暗記(ボキャビル)以外にも、英文を読んだり聞いたりして英語に触れると思います(英語多読多聴)。そこで出会った知らない英単語をどうするかも難しいところです。

出来ればそれらも貪欲に覚えていきたいのですが、出会った教材にもよりますし、その段階で自分のレベルや目標とどのくらい離れている単語なのかが分からない人はとりあえず置いておいてもOKです。単語集での語彙学習を卒業するレベルくらいからは、未知語はメモしておき英和辞書・英英辞書などで調べて覚えることをおすすめします。

関連記事:英語多読での英単語の覚え方!洋書を使った効果的なボキャビル方法を紹介します。読むだけでは語彙は増えません。

さらに、当たり前と言えば当たり前なのですが、単語集により、載っている単語に多少の違いはあります。「同じレベルの単語集でも、それぞれ載っている単語が違うじゃないか!」と気になって仕方がない人もいるかもしれませんが、あまり細かいことは気にしないようにしましょう。

市販されている英単語集は大体似たような収録単語ですし、英語の学習を続けていればどうせ最終的には覚えるような基本英単語ばかりですので。

関連記事:【10000語レベル以上】市販の単語集のレベルを超える英単語力を身につけるには【15000語~20000語レベル】

英単語は無理のない範囲で、可能な限りたくさん覚えよう

認識語彙・運用語彙のところでも書きましたが、認識語彙は基本的には多ければ多いほどいいです。英文を読んだり聞いたりするのがどんどん楽になります。

「知らない単語は前後の文脈で推測する」というのはよく言われることだと思います。しかし、推測した意味が毎回正しいとは限りませんし、やはり知らない単語は少ない方がストレスがなく読めて良いです。

よって、自分の目的とするレベルのボキャビルが終わったあとは、ぜひ次の段階のボキャビルに取り組んで下さい。その場合、進める量を今までよりグッと下げてジワジワと単語力を上げていけばいいでしょう。

また、ある程度以上のレベルになると専門用語(医学用語など)も多くなり、目にする頻度がかなり下がる単語が多くなってきます。そのかわり、1語につきひとつの定義を覚えればOKという英単語も多いです。

人によっては学習の効率を考えると「うーん…」と疑問だったり、そもそも不要だったりしますので臨機応変にアレンジして下さい。

現在の自分の英単語レベルを知る

英単語を覚え始めたら、定期的に語彙力判定サイト(Test Your VocabやWeblioなど)を利用したり、以前読んで難しいなと感じて放置してた英語の本やウェブサイトを見てみるのがおすすめです。

また、目的別で使う単語集に載っている英単語を見てみるのがいいでしょう。知らない単語がたくさんある場合、それより下のレベルのものをやった方が良いと思います。

定期的に自分の語彙レベルをチェックすることで、自分の成長が分かり、モチベーションにも繋がります。

私の場合は特に、多読をしている時、海外サイトを何気なく開いた時や、本屋で洋書をパッと手にとってみた時に知らない単語と出会うことがどんどん少なくなっていく感覚はすごくモチベーションに繋がりました。

英語の多読に使える、無料のインターネットサイトなどは「英語初心者でも多読学習などに使える、無料のおすすめ英語ニュースサイトなど4選!」こちらの記事で紹介しています。

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英単語暗記(ボキャビル)は目的・目標別に適切な単語集などで勉強する

やみくもに英単語を覚えていっても、自分に不要な単語が多ければ(覚えることは決して無駄ではないですが)効率がよくありませんよね。英単語は自分の目的・目標にあったものを覚えていくことも大切です。

関連記事:【英語多読】中学レベルで読めるGraded Readers(語彙制限本)と洋書の児童書のおすすめを紹介します

次の記事では、英会話や大学受験、英検やTOEIC、TOEFL、英字新聞やペーパーバックを読むにはどういう単語集などを使って英単語暗記(ボキャビル)をすればいいのかを具体的にみていきましょう。

次の記事:英単語ってどれくらい覚えればいいの?目的別、必要単語数の目安とおすすめ単語集、勉強法

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